■テレビ局側もAIや人気タレントに番組を任せたい
前出の民放キー局関係者が続ける。
「藤井アナは言葉に力がありますし、昨年の『好きな男性アナウンサーランキング』でも1位。かねてより“フリーになったほうが稼げる”と言われてきた藤井アナも、ついに決断したということでしょう。
山本さんも笹崎さんも、テレ東を辞める3人もそうですが、結婚していて夫の稼ぎがあります。余裕のある状況ですから、フリーに転身して挑戦するということもできるんです。今や民放局で女子アナをやることはステータスでもなくなってきており、そして、当たり前ですが、楽して給料がもらえる仕事でもないわけですからね」
テレビ東京を退社する須黒アナは、2020年8月に一般男性と、福田アナも2021年3月に同じく一般男性と、松丸アナは2013年12月に競輪選手の新田康仁氏(49)と結婚している。
「今、テレビ局側もそれほどたくさんのアナウンサーは必要としなくなってきているんです。ニュースを読むだけなら、それこそ絶対に間違えることがないAIに任せたり、情報・バラエティ番組だったら人気タレントにMCをしてもらったほうが上手だし、数字も取れる。
元NHKの武田真一さん(56)と南海キャンディーズの山里亮太さん(46)の『DayDay.』(日本テレビ系)、爆笑問題の『サンデー・ジャポン』(TBS系)、中居正広さん(51)の『中居正広のキャスターな会』(テレビ朝日系)など、実際にそういう情報番組も多いですよね。
各社の状況は違いますが、総じて今、民放各局は“人減らし”に動いています。アナウンサーたちの焦りは、相当なものと聞こえてきています」(前同)
テレビ局の地位低下とテクノロジーの進化による“AIアナウンサー”の登場。2つの“常識崩壊”によってアナウンサーの働く環境は激変してきている。今後も、各局でアナウンサーの退社が相次ぐかもしれない――。