■“憧れの先輩”は「ジャニーズの役者」生田斗真と岡田准一

 ドラマ制作会社関係者は言う。

「まあ、“バーター”であること自体は否定できないでしょう。『どうする家康』主演の松本さんがいる嵐は、ジュリー社長が育てたグループですからね。そこに今、自身が“推している”なにわ男子の長尾さんを入れた、入れてもらった、という可能性は確かにありそうです。

 ただ、長尾さんはもともと“憧れの先輩”として、ジャニーズでも特に“演技派俳優”として名高い生田斗真さん(38)や、『どうする家康』にも出演している岡田准一さん(42)の名前を挙げていたり、入所の理由が“テレビや舞台に出たい“というものだったり、ガチガチの役者志向だった。

 加えて、演技力についても作品数こそ少ないですが評判も悪くない。しっかり実力も吟味された上でのキャスティングと考えられますね」

 たとえば、長尾は2022年配信のAmazonオリジナル映画『HOMESTAY』主演しているが、「記憶喪失で他人の体に“ホームステイ”している青年」という、“魂”と“本来の肉体の持ち主”の一人二役を演じなければならない複雑な役に挑んでいた。

 この難役を長尾は、外見だけでなく目や表情の微妙な変化や、佇まいなどでしっかり演じ分けており、作品は高評価だった。

『HOMESTAY』撮影を通じて長尾は役者として大きく成長したことを明かしている。

 撮影前は「基本的に監督さんから言われたことを実践する」スタイルだったが、主演を務めるにあたり海外の演出家からオンラインで演技指導を受けたことで大幅に成長したことを、「これまでとはまったく違うお芝居へのアプローチ方法を教わりました」と、2022年2月11日配信の『シネマトゥデイ』のインタビューで語っているのだ。

 ちなみに、同インタビューで長尾は、

「僕の名前の由来が、戦国武将の上杉謙信からとったと聞いているので、時代劇で上杉謙信役をやってみたいですし、大河ドラマにも出演できるような俳優になりたいです」

 と、コメントしていた。上杉謙信役はまだ先のことだろうが、大河ドラマ出演の夢は早くも叶ったといえる。