■ＳＮＳ運営会社をニューヨーク市が提訴

　日本のエンタメ界でも、ＳＮＳの影響と見られる悲劇が起きた。

　今年の１月２６日、２３年１０月期に木南晴夏（３８）主演で放送された連続ドラマ『セクシー田中さん』（日本テレビ系）の原作者である芦原妃名子さん（享年５０）が、ドラマを制作する日本テレビや脚本家との間でトラブルが発生していたことをＸ（旧ツイッター）上で告白。その後、芦原さんはＸ上に多数寄せられるさまざまな意見にさらされることに。そして１月２９日、芦原さんは亡くなってしまったのだ。

※画像は芦原妃名子さんの公式Ｘ『@ashihara_hina』より

　日本において、人々を誹謗中傷する文言などが掲載されることもあるＸ。その運営会社が、先のニューヨーク市の損害賠償請求対象から外れたことを、中川氏はどのように考えているのだろうか。

「日本語はアルファベットと違い、表意文字。Ｘに投稿できる１４０文字という制限文字数の中で日本語は相当の情報を発信できる。また、日本は義務教育が行き届いていることから、識字率が９９.０％と非常に高い。そのため、英語圏よりもＸとの親和性が高く、ハマる人も多くなる。

　一方でアルファベットは表音文字。アメリカ人にとっては動画メディアのほうが相性が良いのです。だからアメリカでＸは、すでに古いＳＮＳで影響力が小さいと考えられます」