■ハリウッドの大作映画に引けを取らない迫力

 とりわけ、雛形演じるイロキと、吉井怜(41)演じるカーラスはどちらも“先代国王”としてキングオージャーへの変身も披露し、ベテラン俳優ならではの、美しさと強さを兼ね備えたカッコよすぎる変身ポーズも見せてくれた。

 極めつきは、これらのドラマが描かれた約23分の本編は、なんと1度もCMを挟むことなく、ノンストップ。途中で小休止せずにオンエアされたのだ。通常なら本編を切る形で挿入されるCMを次回予告前に移動させて、流れを止めないで視聴者を画面に集中させる異例の措置であった。

※ドラマ『王様戦隊キングオージャー』公式X(旧ツイッター)『@King47_toei』より

 LEDウォール、秀逸なシナリオとそれを支える豪華俳優陣の圧巻の演技、そして視聴者を釘付けにしたCMのカット――圧倒的なクオリティを見せつけられた結果、多くの視聴者がテレビの画面では物足りないと感じ、最終決戦のラスト3話を巨大なスクリーンで観たい、となってしまったということだ。

 視聴者からは、ハリウッド映画『アベンジャーズ』シリーズの4作目『エンドゲーム』(2019)など大作ハリウッド映画を引き合いに、

《マジでロード・オブ・ザ・リングとアベンジャーズのエンドゲームやん…》
《キングオージャーがエンドゲームしてた。キングオージャー本当ヤバい。これテレビで見ていいレベルじゃないよ。映画館で金とって放送しなきゃ》
《キングオージャー。最終回3話再編集して映画館で上映して欲しい》

 といった声がXに多く寄せられている。

 そんな話題沸騰の『キングオージャー』の最終回予告は、「俺様たちが世界を支配する!」という言葉で締められている。現実でもXで世界トレンド1位入りを果たすなど、“世界支配”を有言実行している『キングオージャー』。最終回が終わっても、その盛り上がりは簡単に収まりそうにない――。

(文/特撮ライター・トシ)