■50代の金髪短髪で“ザ・キムタクドラマ”を目指すか

 前出の民放キー局関係者が続ける。

「『未来への10カウント』も『教場』も、若者に人気のある若手俳優たちと一緒になって作り上げていくドラマだったんです。制作サイドとしては、若年層の数字を持つ若手俳優と、ミドル・シニア世代に圧倒的に強い木村さんの掛け合わせで全世代の数字を取りにいこうとしたのでしょうが……。

 また、『未来への10カウント』では脱力感のある無造作なパーマヘア、『教場』では大人の渋さと冷徹さがにじみ出た風間教官のトレードマークとなっているシルバーヘアでしたが、落ち着いた“脱アイドル”“本格俳優路線”を目指したようなヘアスタイルでもありました。

 ただ、両作品とも木村さんが前面に出ないドラマで、“ザ・キムタクドラマ”を求めていた視聴者からは“これじゃない”と不満の声が多く出ていました。それで、“期待と違った”と視聴者が離れていってしまったことが考えられます。主役感が薄かったヘアスタイルが象徴的ですが、“連敗評価”の2作品に共通しているのは、やはり“ザ・キムタクドラマ”でなかったことだと考えられますね」

※画像は『風間公親-教場0-』の公式X(ツイッター)『@kazamakyojo』より

ロングバケーション』(1996年4月期)では、木村の“ロン毛イメージ”が定着。その後、さらに髪を伸ばし、『ギフト』(97年4月期、ともにフジテレビ系)では後ろで髪をひとつ結びに。『ビューティフルライフ』(00年1月期、TBS系)では顔の周りを後ろ方向に流したサーフヘア。『HERO』(01年1月期と14年7月期、フジテレビ系)では検事という役どころにもかかわらず、チャラ目の茶髪ヘア。

 木村がドラマで披露したヘアスタイルを真似する男性が続出し、いずれの時代もキムタクのヘアスタイル=トレンドだった。

「かつては世帯視聴率20%超えは当たり前、30~40%を取ることもあったわけですから、木村さんの主演ドラマは世代を問わず、老若男女が見ていたということ。時代は流れ、見逃し配信サービスのTVerなどもあり、リアルタイムでドラマを見る人は減っていますが、“視聴率男”の真骨頂を令和の世でも見せてほしいですよね。

 テレビ各局では、収益面を考えてコア視聴率が重視される時代ですが、スーパースターの木村さんには、全世代の注目度が分かる世帯視聴率で凄い数字を叩き出してほしいですよね。4月期のテレ朝の『Believe』はそうなってほしい、と木村さんも願っているのではないでしょうか。

 51歳になった木村さんですから、今回の『Believe』でも見せてくれるであろう金髪短髪は年相応とは言えません。ただ、パッと見でかなり目立ちます。木村さんが久しぶりに“ザ・キムタクドラマ”で勝負しにきていると思わせてくれるビジュアルなんです。
“連敗”評価となってしまった、一歩引いた大人の役どころの2作品を経て、“俳優・木村拓哉”の魅力が前面に出た連ドラが見られるのではないか、と期待してしまいますよね」(前同)

“視聴率男”としてもう負けられないはずの4月クールのドラマ『Believe』。“ザ・キムタクドラマ”となることを期待する声は多くあるが、果たして――。