■面白さが不適切を上回っている

『ふてほど』は、現代では避けられがちなデリケートなワードを使うなど、毎回ギリギリを攻めた演出・セリフ回しが注目を集めている。

 それとは関係なく、第5話では、在宅酸素療法をする患者の近くで煙草に火をつけるシーンが視聴者間で問題視されて、公式サイトに「火災等のおそれがあることから厳禁とされています。誤解を招く表現となりましたことをお詫び申し上げます」と本当に謝罪をしたことも。

※画像は『ふてほど』の公式Xより

「本作は“コンプラが厳しすぎて何も言えないテレビ界”を風刺するシーンも多く、それに同調する視聴者も多い。今回のテレ朝の看板番組やジャニー氏イジりもそうですが、めちゃくちゃギリギリを攻めるスタイルを貫いているからこそ、荒れることはあっても大炎上とまではいかずに、そして多くの視聴者に“面白い”と支持されている。ドラマの面白さ、クオリティが“不適切さ”を上回っているんでしょうね」(前出のテレビ誌編集者)

 攻めたネタだけではなく、第6話終盤には、“おじさんが昔話をするのは17歳に戻りたいから。でも、戻れないから”という結論を出し、《納得しすぎて泣いた》《突き刺さった》などの声が殺到するなど、多くの視聴者が魅力的と感じているドラマ『ふてほど』。

 物語は折り返し地点を超えたが、今後も“不適切”な発言は続出するのだろう。