■万能男・司に望みを託す声も

 第9話を見た視聴者からも、

《君ここの一つ気がかりなのは、案内人が勤務地を私的に希望できることや血縁者の近くに条件付きで付き添えるということだ。まるで一つの社会のような…雨ちゃんの話的にも単純な流れでいくと奇跡が終わったら案内人になるという感じなのかな》
《流れ的に雨ちゃんが案内人になる感じだったけど太陽くんに見捨てられなかったらもしかしたら…何か起きるかも》

 と、雨(永野)が案内人になったり、太陽(山田)に寄り添い続けるのでは、という考察がX(旧ツイッター)にも多く寄せられている。

 そしてさらに、より“完全無欠のハッピーエンドが見たい”と切に願っている視聴者からは、こんな驚きの展開を考察する声も――。

「『君ここ』には、雨のことが好きだけど、太陽への想いを知って身を引いた望田司(白洲迅/31)という登場人物がいます。彼は雨のことを諦めてからも、太陽への仕事の斡旋、雨の介護施設の紹介など手厚くサポートしてくれる超万能キャラ。雨も司を本当に信頼していて、太陽へのある意味“遺言”とも受け取れるメッセージを司に託しているほどです」

 太陽は雨と婚姻届けを書いたが、実は雨はその後、婚姻届けを破り捨てている。雨は五感を失ったら太陽の前から消えるつもりでいて、「本当は結婚してないよ。責任なんて感じなくていいよ。太陽くんは自由に生きて」と太陽に伝えてくれるように司に頼んでいるのだ。

 第9話でも司は、兄・太陽を思うあまりに雨に暴言を吐いてしまい落ち込む太陽の妹・春陽(出口夏希/22)の心のケアも行なうなど、やはり大活躍していた。

※画像は『君ここ』の公式X『@kimikoko_fujitv』より

 そんな超万能な白洲演じる司に一縷の望みを託す声は多くあり、

《実は白洲迅は神様で、これで遊びは終わりだ!指でパチンして1話の爆竹(序盤のシーン)に戻る最終回お願いします》
《このドラマ白洲迅がただいい奴の好青年で終わらせるの悔しいこんなにみんなを支えてくれてるんだから》

 など、司(白洲)が奇跡を起こしてくれるのでは、起こして欲しい、という声も上がっている。

「視聴者の声にある“指でパチンして1話に戻る”――あまりに都合が良い展開ではありますが、前例がないわけでもないんです。2007年放送の連続ドラマ『ドリーム☆アゲイン』(日本テレビ系)は、手違いで死んでしまった主人公(反町隆史/50)が他人の身体で再起しようとする話でしたが、ラストは“天国の案内人”(児玉清さん/享年77)が“指パチンして第1話冒頭まで時間を戻してハッピーエンド”という展開でした。

 もちろん、現状、一般人の司にそんな能力があるとは思えないし、脚本がめちゃくちゃになりそうなのでないとは思われますが、視聴者からそうした意見が出るというのは、それだけハッピーエンドを強く望む人がいるということ。ここまで雨と太陽の不幸すぎる展開に十分つき合ってきた、最後くらいはみんながハッピーになれる終わり方をしてほしい――そう思っている視聴者は多数いますね」

 第9話にして“救い”も増量してきた『君ここ』。果たして、プロデューサーが断言した同作の「ハッピーエンド」とは、いったい――。