野田サトル氏の人気コミックを俳優・山崎賢人(29)主演で実写化した映画『ゴールデンカムイ』(1月19日公開)。3月3日時点で興行収入26.7億円、観客動員数181万人超えと快進撃を続けている。

 そして3月4日には、その続編が『連続ドラマW ゴールデンカムイ-北海道刺青囚人争奪編-』として今秋、WOWOWにて放送されることが発表された。しかし、SNSでは《劇場版はWOWOWの新規契約狙いだったのか》といった声が上がるなど、複雑な気持ちを抱くファンも少なくないようで――。

 これまで多くのドラマで見られたのは”ドラマの続きは映画(劇場版)で”という作品構成だったが、今回は”映画(劇場版)の続きはドラマで”と順番が逆。しかもそのドラマは、WOWOWの有料会員にならないと見られない。このパターンとしては、2023年9月に実写版の映画を劇場公開し、24年2月から、その続編をAmazonプライムビデオにて配信している『沈黙の艦隊』がある。

大沢たかおさん(55)のプロデュースと主演でAmazonスタジオが製作した『沈黙の艦隊』。実写化不可能と言われたスケールの大きい物語に巨額の製作費を投入して取り組んだ意欲作で、興行収入は13億4000万円と上々でした。

 24年2月9日からは、Amazonプライムビデオにて劇場未公開シーンとその後のストーリーを追加したドラマ『沈黙の艦隊 シーズン1 東京湾大海戦』(全8話)が配信スタートしています。

 Amazonが日本の劇場版映画を製作するのも初なら、その後ドラマ配信をするのも初めての試み。それでも、ドラマは配信開始後4日間のオープニング記録が、プライムビデオで配信された実写作品(ライブ・スポーツを除く)で国内視聴者数の歴代一位を記録するなど、大ヒット中。シーズン2の制作も決定しています」(映画ライター)

※画像は「Prime Video(プライムビデオ)」の公式X(旧ツイッター)『@PrimeVideo_JP』より

 今回の『ゴールデンカムイ』も『沈黙の艦隊』と同じ”続きはドラマで”という流れだ。この聞き慣れない手法に驚いた人は多かったものの、『ゴールデンカムイ』の製作チームには『沈黙の艦隊』も手がけた映像企画集団CREDEUSが参画していたため、SNS上では《やっぱりWOWOWか》とドラマ化での続編を予見していた人もいる。

 さて、”劇場版の続きは有料ドラマで”という続編放送手法は、今後、当たり前になってゆくのだろうか。元テレビ朝日プロデューサーで、メディア評論も行なう鎮目博道氏に話を聞いた。