■柳葉敏郎演じる父も亡くなって……

 残されたトピックとしては、美空ひばりをモデルとしたと言われている、スズ子のライバルとなる若手歌手・水城アユミ(吉柳咲良/19)の登場だろう。史実通りなら、羽鳥(草なぎ剛/49)を巻き込んだバチバチのエピソードがあり、物語が盛り上がりそうなのだが、残りの放送回を考えると、これもあっさりした展開になりそうだ。

 そうなると、期待したいのは人気キャラの再登場だ。朝ドラでは最終盤にこのパターンが多く、第23週ではスズ子の父・梅吉(柳葉敏郎/63)が再登場し、世帯視聴率は16%台の右肩上がりと調子を戻した。ただ、梅吉は亡くなったし、ほかの大阪の面々もすでに出ている。残る人気キャラとなると、やはり元付き人・小夜(富田望生/24)だろう。

 実は、第23週ではスズ子のアメリカ公演のエピソードもあり、X(旧ツイッター)上では、アメリカ兵のサムと結婚してアメリカに渡った、小夜の再登場を待ち望む声が多かった。残念ながらアメリカ公演はあっさり終わり、視聴者からは落胆の声が。この人気の高さから言って、小夜が再登場すれば、大きく盛り上がるのは間違いない。

 今後、登場する新キャラにテレビプロデューサーがおり、テレビ出演が最後のトピックになる可能性は大きい。史実を参考にすれば、年末に生放送される特別歌番組と思われる。スズ子が出番前の楽屋で緊張しているところに、アメリカから帰ってきた小夜があの調子でスズ子を元気づければ、視聴者が盛り上がることは確実だ。小夜のパワーで派手な最後を飾ることに、期待したい。(ドラマライター/ヤマカワ)