■斎藤佑樹氏&桐谷美玲がキャスティングされたワケ

 斎藤氏と桐谷は、3月25日より、『news every.』の新キャスターに就任することが発表されており、斎藤氏は月・火曜、桐谷は水・木曜に出演する。

 斎藤氏は2006年、夏の甲子園に早稲田実業のエースとして出場して全国制覇。“ハンカチ王子”の愛称で人気を博した。その後、早稲田大学を経て2010年に日本ハムにドラフト1位で入団。2021年10月に現役引退し、同年12月に会社「株式会社斎藤佑樹」を設立した。

 桐谷はファッション誌でモデルを務めたほか、俳優としてドラマや映画に出演。2012年から6年半にわたって『NEWS ZERO』(現『news zero』)のキャスターを担当していた。

 斎藤氏と桐谷の起用が明らかになった際は、

《あ、news every.は見ないわ! 見ないことにするわ》
《こんなんで、権力に立ち向かうような気骨のあるジャーナリズムが出来るわけがない》

 といった批判的な意見も寄せられた。

※画像は桐谷美玲の公式インスタグラム『@mirei_kiritani_』より

 芸能プロ関係者はこう話す。

「日テレは他局以上に戦略的な局と言われています。斎藤さんと桐谷さんの起用も相当、綿密に考えられたものだったと聞こえてきていますね。斎藤さんは現役引退後、スポーツキャスター的な仕事もしています。桐谷さんも『ZERO』に出演していましたが、2人とも“報道の人”という感じではない。ですので、起用が公になった際は反発の声も上がった。ただそれは、日テレとしては想定内だったようです。

 日テレが2人に新キャスターを依頼した理由――それは両者が持つ特性。斎藤さんも桐谷さんも“嫌われない人”であるということが大きかったといいます。もちろん2人のことをすごく好きだという人もいるでしょうが、まず、斎藤さんも桐谷さんも、“嫌われる要素”が少ないんです」

 斎藤氏も桐谷も爽やかで真面目な印象がある。斎藤氏はプロ野球では結果が残せなかったものの、「ハンカチ王子」と言われた高校時代から爽やかのど真ん中にいるような人物で、現在は、ユニクロのCMにも起用されている。

「桐谷さんは個性的な美しさというよりは万人が綺麗だと思うビジュアルですし、主婦や母親の一面も持っている。『news every.』のキャスター就任にあたって、主婦業をバリバリやっていると明かし、“物価高騰が気になる”とコメントを出していますね。

 やはり、斎藤さん、桐谷さんの2人のことが強く“嫌いだ”という人は少ないと考えられますよね。日テレとしては“嫌われない人物である”という点を最優先してキャスティングしたと。

 藤井アナ卒業後は、まずは番組を見てもらうことが重要。斎藤さんと桐谷さんがインタビューに行ったり、ロケなどで取材を頑張る姿で徐々にアピールできれば、視聴者もついてくるという見立てなんでしょう。藤井アナの抜けた穴はすぐには埋められません。ですので、“嫌われない”2人に出てもらい、番組のファンを増やしていく戦略ですよね。

 “嫌われない”斎藤さんと桐谷さんが新加入する『news every.』の一方で、フジの『イット!』は、お金の問題が言われてしまった青井アナの新MC体制が、マイナスからのスタートとなりそう。放送が始まった後、どこまで巻き返していけるかですね」(前同)

 各局、戦略を尽くしたリニューアルで今春から新たにスタートする夕方ニュース。果たして“勝者”はどこになるのか――。