■いまや日テレでも“目標”の番組に

 一般的に、テレビ番組で企画を考える際は、予算や撮影場所の確保、リスクマネジメントなどを考慮し、“企画として成立するのか?”を念頭に置きながら検討されることが多いとされる。

「『学校かくれんぼ』を企画した作家さんは、実現困難ではないか、スタッフの人員的に可能か、芸人がやりたいかどうか、などは一旦置いておいて、“実現できたら面白そうじゃないですか”“視聴者が見たくなるものになりそう”という視点でアイデア、企画を出す方だといいます。

『新しいカギ』の企画でも、実家が焼肉店の霜降り明星・粗品さん(31)がゲストに肉を振舞う『焼肉屋ソシナ』など、タレントの特技、持ち味から考えることも多いですよね。そういう発想とはまるで違う、“人気芸人たちが一般人とガチンコでかくれんぼをしたら面白そう”というのは、なかなか思いつかないですね」(前出の民放キー局関係者)

※画像は『新しいカギ』の公式X『@atarashiikagi』より

 それまでのコント路線と違い、スタジオではなく学校でのロケ。大勢の一般人、しかも未成年の学生と人気タレントがゼロ距離で接するリスクもある。「学校かくれんぼ」の企画会議段階では「勝算が見えない」となり、番組上層部は難色を示したというが、

「最終的には“どうせこのままでは番組は終わってしまう。とりあえずやってみよう”となり、いざやってみたら大盛り上がりに。学生視聴者が爆発的に増え、“次はうちの学校に来てほしい”と、見るだけではない、参加型番組の様相も呈してきて、さらに若い層のファンが増えていった。結果、若年層の視聴率が急上昇し、フジテレビのエースバラエティ番組になった、ということですね。

 コア視聴率がガッチリ取れる『新しいカギ』は現在、テレビ界全体でも一目置かれており、先日、日テレでは新番組企画募集の際に、“『新しいカギ』みたいなゲーム番組の企画を募ってます”という文言があったと聞こえてきています。

 民放の王者でバラエティ番組の数字も断トツ高い日テレにそう言わせる『新しいカギ』。『学校かくれんぼ』は日本全国の学校に行ける企画で、アレンジ次第ではまだまだ人気を伸ばせるでしょう。当然、今夏の『27時間テレビ』では、スター芸能人も参戦するような、超豪華な内容が企画されているのではないでしょうか」(前同)

 テレビ不況をモロに食らい苦しんでいると言われるフジテレビだが、“奇跡の企画”を持つ『新しいカギ』が牽引して復活――そんな展開もあるのかも。