MLBのロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手(29)が日本時間3月26日、本拠地でのアナハイム・エンゼルスとのオープン戦を前に、違法賭博に関与したとして球団を解雇された水原一平元通訳(39)について会見を行なったが、連発された「ウソ」というワードがあらためて注目を集めている――。

 スポーツ専門局『ESPN』によると、水原氏は米・連邦政府の調査を受けている南カリフォルニアのブックメーカーによる違法賭博で借金をつくり、大谷選手の銀行口座からは少なくとも450万ドル(約6億8000万円)が送金されたと報じられている。

 会見では、11分間にわたって大谷選手の声明文のみの発表が行なわれ、「僕自身も信頼していた方の過ちを悲しく、ショックですし、今はそう感じています。僕自身は何かに賭けたりとか、誰かに代わってスポーツイベントに賭けたりとか、それを頼んだことはない。僕の口座からブックメーカーに対して、誰かに送金を依頼したことももちろんありません」と心境を明かし、賭博や送金への関与を否定した。記者からの質問には応じなかった。

 この11分の会見の中で、大谷選手は「ウソ」という言葉を6度も使っていた。

「彼が僕の口座からお金を盗んで、なおかつ、みんな僕の周りにもウソをついていた」

「(借金の肩代わりなどについて)これらはまったくウソだった」

「(賭博関連の取材依頼について)“僕はすでに話して、彼とコミュニケーションをとっていた”とウソをついていました」

「(その依頼について)僕にもチームにも、僕とコミュニケーションをとっていたとウソをついていました」

「僕の代理人も彼にウソをつかれていたということを、初めて知って」

「(送金などについて)彼らもそのとき初めて自分たちもウソをつかれていたということをそのときに知りました」

 会見の最後では「正直ショックという言葉が正しいとは思わないですし、それ以上の、上手く言葉では表せないような感覚で1週間過ごしてきた。上手く言葉にするのは難しいなと思っています」と心境を露わにしていた。

 そのうえで「もうシーズンも本格的にスタートするのでここからは弁護士の方々にお任せしますし、僕自身も警察当局の協力に全面的に協力したいと思います」と捜査に協力していくと表明。

「気持ちを切り替えるのは難しいですけども、シーズンに向けてまたスタートしたいですし、今日まず、お話できてよかったと思っているので、今日は質疑応答はこれが、今、お話しできるすべてなので、質疑応答はしませんが、これからさらに進んでいくと思います」と前向きに語った。

※画像はドジャースの公式X(ツイッター)『@Dodgers』より

「警察当局が動いていることですから質疑応答には応じられず、最低限の声明となったと見られています。なぜ、水原氏が大谷選手の口座から約6億8000万円もの大金をブックメーカーサイドに送金できたのか――その大きな謎が残ったままですが、やはり水原氏は大谷選手にとってあまりにも特別な存在であったことが感じられる会見でもありましたよね。

 水原氏と大谷選手はプライベートでも深い親交があり、自主トレにも帯同。大谷選手と水原氏は選手と通訳という関係を超越したものでした。そんな最も信頼していた人物にウソをつかれ、お金を取られ、裏切られたこともあり、会見では冷静ではあったものの、表情からはやるせない怒りが感じられましたよね」(ワイドショー関係者)