イギリス公共放送のBBCがジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題に迫ったドキュメンタリー番組『捕食者の影 ジャニーズ解体のその後』が3月30日に放送される。

 これに先駆け、3月28日にはBBCのモビーン・アザー記者によるSMILE-UP.社長の東山紀之氏(57)へのインタビューの一部が、ネットニュースで公開された。

 2023年3月にBBCが『J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル(原題:Predator:The Secret Scandal of J-Pop)』を放送。その後、ジャニー氏から被害を受けたと実名で公表する元ジャニーズJr.が続出し、加害問題は大紛糾。

 2023年9月に藤島ジュリー景子元社長(57)、東山氏、井ノ原快彦(47)が記者会見を行なって、ジャニー氏からの加害が実際にあったことを認め、旧ジャニーズ事務所は崩壊に至った――。

 今回のBBCの取材に対して東山氏は、他に2人の旧ジャニーズ事務所スタッフが所属タレントに加害を行なっていたと聞いている、そのスタッフは存命、とも明らかにした。また、SMILE-UP.は被害者たちに専門家によるカウンセリングを提供し、その費用を負担しているが、これは無期限にやる予定だとも語った。

「SMILE-UP.はその後、BBCが公開した内容を認め、加害を行なっていたスタッフは、十数年前まで在籍した男性と、昨年9月まで在籍していた東山氏の元マネジャーだと明らかにしました。

 BBCの再取材で出てきた新たな事実――。日本のメディアからではなく、海外のメディアが動かないと新しい情報が出てこない、まだ旧ジャニーズへの忖度があるのではないか、追及が甘いのではないかと、日本のマスメディアに対して厳しい声が寄せられていますよね」(夕刊紙記者)

記者会見に臨んだ井ノ原快彦と東山紀之氏

 X(旧ツイッター)には、

《海外メディアが報じないとわからない日本の闇》
《結局BBCしかちゃんと聞いてないんだよね。日本のメディアは忖度してんのかな?》
《日本のマスコミは当てにならないのでBBCさんに根掘り葉掘り聞き出して調べてもらって海外にジャニーズ性加害問題を広めてもらいたい。そしたら日本のマスコミや旧ジャニーズ起用企業もまた動かざるを得ないもんね》

 といった声が上がっている。

「NHKは旧ジャニーズタレントの番組を終わらせたり、別の事務所のタレントを起用して番組を続けるなど、旧ジャニーズ事務所に厳しい対応をしています。一方で民放局はすでに厳格な対応ではなくなりつつあります。日本テレビとテレビ朝日からは、“少し甘いのでは”と感じられるコメントも出ていましたよね」(前同)