■『VIVANT』方式をキムタクも実践しているというが……

『アンチヒーロー』のプロデューサーは、『VIVANT』と同じ飯田和孝氏だ。『VIVANT』でも主人公の“職業”で裏切りの展開があったように、『アンチヒーロー』でも大きな仕掛けがあるのでは、と期待、注目するファンは多いのだ。

「『VIVANT』の大ヒットを機に、他局でもあらすじや細かい人物設定をギリギリまで明かさないで宣伝を行なったり、公式SNSを駆使するなどして“考察”を煽るドラマが増えつつあります。

 この4月期ドラマで言えば。4月9日スタートの石原さとみさん(37)主演の『Destiny』(テレビ朝日系)や、24日に第1話が控えている『Believe-君にかける橋-』もそうですよね」(前出のテレビ誌編集者)

『Believe』は、木村拓哉(52)主演のテレビ朝日開局65周年記念ドラマ。3月13日配信の『文春オンライン』では、木村の意向でキャスト・あらすじを公開しない『VIVANT』式の宣伝戦略を採っていると報じられていた。

 だが、公式キービジュアルで出演者の“背中だけ”を解禁した4月11日より前、3月の時点で上川隆也(58)、竹内涼真(30)、斎藤工(42)ら、詳細な出演情報が一部メディアに報じられてしまい、『VIVANT』的な秘密宣伝が決まらなかったところもある。

※画像は『Believe-君にかける橋-』の公式X『@believe_tvasahi』より

「それに比べると、やはり“本家”である飯田プロデューサーの作品だけに、『アンチヒーロー』は情報の出し方が巧みな印象を受けます。TVerで3月31日と4月14日に考察のヒントを小出しにする動画を投稿したり、第2話の衝撃展開を煽る試写会動画を公開したりと、視聴者に興味を抱かせるのが、本当に絶妙ですよね。

 第1話の視聴率は4月期の連ドラで断トツトップですし、主演も視聴率俳優の長谷川さん。そこに驚きのストーリー展開、さらには巧みな宣伝戦略も加わるとなれば、『VIVANT』以来の大ヒットドラマが誕生しても不思議ではないでしょうね」(前同)

 多くの謎が張り巡らされている『アンチヒーロー』。『VIVANT』のような、考察が飛び交う大沸騰状況を作り出せるだろうか――。