TBSグループの中心TBSホールディングスは5月14日、代表取締役の異動と役員人事を発表。執行役員の阿部龍二郎氏(60)が6月27日付でTBSホールディングスの代表取締役に就任することが明らかになった。阿部氏は慶應大学卒業後の1988年に入社。制作の現場を経て管理職になり、その後は関連会社のTBSスパークルの社長やTBSテレビ取締役を歴任した。

「阿部氏はずっと制作畑でキャリアを積んできた人物。そして『中居正広の金曜日のスマたちへ』を『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』へと改題し、番組を救ったプロデューサーでもあったんです」(制作会社関係者)

※画像は『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』の公式X(ツイッター)『@kinsuma18_tbs』より

 2016年1月にSMAP解散騒動が勃発。グループは同年末をもって解散に至っているが、同年2月12日の放送回から『金スマ』は『中居正広の金曜日のスマたちへ』から『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』に改題している。

「大きなリニューアルや改編のタイミングで番組名を変えることはありますが、SMAP解散騒動勃発からわずか1か月で番組名を変えたんです。それは非常に迅速な動きでした。

 というのも、『スマたちへ』のままだったらSMAP解散とともに番組も終わっていた可能性があったからです。SMAPは独立問題が絡んでジャニーズ事務所の創業家とバチバチに揉めた。創業家のメリー喜多川氏(享年93)がSMAP解散後に番組名に“スマ”がある番組を残すことは許さなかったはずですからね。

 そんな中、当時番組の幹部だった阿部氏が大事になる前に改題を決断。スマからスマイルに変更し、番組名は“SMAPは関係ない”としたんです。結果的に番組は変わらず『金スマ』としてSMAP解散後も続いていて、中居正広さん(51)のキャリアを代表する番組になりました。阿部氏は『金スマ』、さらには中居さんを救ったとも言える存在なんです」(前同)