■上が変われば事情も変わる……

 フジテレビは現在、絶不調にあるとされる。主要民放キー局のフジテレビがテレビ東京に後塵を拝し、テレビ界に衝撃が走ったことも記憶に新しい。

 テレビ東京は今年1月クール(1月1日~3月31日)の世帯平均視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)のゴールデン帯(19時~22時)で、開局以来初の最下位脱出を果たした一方、フジテレビが最下位へと転落したのだ。

「現在は、世帯視聴率よりも個人視聴率の時代、特に13歳から49歳までの若年層のコア視聴率が重視されますが、かつてずっと視聴率三冠を取っていたフジテレビが、世帯と言えどもテレ東に負けるとは、やはり驚きですよね。

 そんななか、キャスティングにおいて影響力を誇っていた大多氏がフジを去ると。編成局長だったTさんは6月人事で執行役員になりますが、それでも大多氏がいなくなるなか、数字が深刻低迷している番組はそのままではいられないと言われていますね。

 近年、フジで重用されているタレントといえばハライチ岩井勇気さん(37)と澤部佑さん(37)。そして、彼らの番組は、数字的には決して好調とは言えないんですよね」(前出の広告代理店関係者)

 ハライチは2023年1月よりフジテレビ昼のバラエティ番組『ぽかぽか』のMCを担当。同年10月にはオードリーとの冠番組『オドオド×ハラハラ』もスタートした。しかし、

「『ぽかぽか』の視聴率は同時間帯の主要キー局最下位が当たり前になっています。たとえば5月17日は世帯視聴率1.7%、個人視聴率0.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と開始時から変わらない超低空飛行。『オドオド×ハラハラ』も5月16日放送回がコア視聴率2.0%とかなりパッとしない。

 ハライチとフジテレビは、どんなに視聴率が低くてもすぐに『ぽかぽか』を終わらせることはない、という契約を結んでいるとされますが、契約終了の時期がきたら有無を言わさず打ち切りになる、ということも十分に考えられます。それくらい厳しい数字ですね」(前同)

※画像は『ぽかぽか』の公式X(ツイッター)『@lets_pokapoka』より

 2月にNHKを退局し、4月からフジテレビ夕方のニュース番組『Live News イット!』のMCに就任した青井実(43)も安泰ではなさそうだ。

「同時間帯の視聴率1位は『news every.』(日本テレビ系)、『スーパーJチャンネル』(テレビ朝日)と『Nスタ』(TBS系)が2位タイで日テレに肉迫しつつありますが、『イット!』は常に最下位で蚊帳の外でした。

 青井アナが加入してからも数字は改善することなく、状況は変わっていません。彼のMC起用を巡って、現場からは反対意見が出たものの上層部が強行したとも聞こえてきていますね。

 そして、担当番組の調子が全く上がらないハライチと青井アナを推してきたと見られている大多氏が関西テレビに行ってしまうと。帯番組は少々数字が良くなくても数年間続けることが一般的ですが、上が変われば事情も変わるのがテレビ界です。ハライチも青井アナも、早いタイミングで結果が出なければ、立場が厳しくなってくるのは間違いなさそうです」(同)

 どこの世界でも後ろ盾の存在、影響力は大きいもの。安泰と言われる米倉、ピンチがささやかれるハライチと青井、彼らの今後に注目が集まる。