■視聴者が求めている山Pからはズレていたか

「裏番組がダウンタウンの大人気バラエティ番組『水曜日のダウンタウン』(TBS系)ですが、第1話(4月24日)はコア2.9%と好調だったんです。しかし、第3話(5月8日)で2.1%まで数字を落としています。

 山下さん演じる晴原は、直接現場に出てあらゆる気象状況を読み取り的確な指示を出すなど、とても魅力的なキャラクター。ですが、司令官みたいな感じで、最前線で直接救助活動をするのとは少し違う。これを“思っていたのとは違う”と感じてしまった視聴者もいるようです」

※画像は『ブルーモーメント』の公式X『@bluemoment_cx』より

 シナリオの雰囲気が、山下主演の『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』シリーズ(08年7月期~/フジテレビ系)や、鈴木亮平(41)主演の『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』(21年7月期/TBS系)など“主人公が最前線で救命活動もするドクタードラマ”に近く、それを期待していた人もいたのだろう。

 視聴者からは、

TOKYOMERみたいにならないのは山Pが最前線に飛び出していかないから? 「絶対に諦めたくない!」とみんながピンチの時にヒーローみたいに駆けつけてくれるそういう安心感が山Pの役にはないんだよね、そこが残念》
《作戦参謀兼現場の指揮監督者である晴原は、基本的に現場の最前線にあっても、意識を集中して周囲を見渡しているか、インカムで指示を出しているか、パソコンをにらんでデータ解析をしているか。そういう絵面的な弱さは、今回(第3話)ちょっと出てしまったかな……》

 といった声も上がっている。チームの役割ををしっかり描いたことで、“最前線で身体を張った人命救助をする”というのは消防班チーフ・園部優吾(水上恒司/25)が担っている感じだ。

「災害の怖さ、チームで救命活動を行なうリアル感などは素晴らしいですが、山下さんのファン、視聴者が求めていたものとは微妙にズレていたのかもしれませんね。山下さんが身体を張るシーンもゼロではないのですが、日々のトレーニングで筋骨隆々になった山下さんが激しく立ち回る熱いシーンを見たいという視聴者も多かったんでしょうね」

 全作品の視聴率が深刻な感じになってきている4月期ドラマ。長谷川の『アンチヒーロー』は伸び悩み、木村の『Believe』と山下の『ブルーモーメント』は急降下と、“3強”からも視聴者は離れつつあるようだ――。