■テレ朝は世帯が好調な半面……

 前出の制作会社関係者は話す。

「長年王者であった日本テレビは首位陥落となり、今やテレビ朝日が“視聴率王”に躍り出ているような報道もありますが、日テレは数年前からコア視聴率を重視しており、さらに今年4月からは番組の評価は“コアのみ”で行なわれるようになっています。

 いまだ一部報道では、世帯視聴率で判断し“良かった”“悪かった”とすることがありますが、テレ朝以外の民放局はすでに強くコア視聴率を意識しており、テレビ界からは“報道はリアルではない”という声も出ています。そして、世帯視聴率も重視するテレ朝は、主要民放キー局のなかで最もコア視聴率が低い局ですね」

 4月期の重要なドラマ『Believe』と『Destiny』も、世帯は好調な一方で、コアは思うようには取れていないという。

※画像は『Believe』の公式X『@believe_tvasahi』より

『Believe』は主演がスター・木村拓哉であることに加えて、テレビ朝日開局65周年記念番組ということで非常に気合いを入れて制作された作品。第6話(5月30日)の視聴率は世帯9.9%、個人5.8%と高い一方で、コアは1.7%だった。

「このテレビ不況の時代、世帯視聴率がほぼ10%というのは凄いことではあります。しかし、世帯が高くてコアが非常に低いというのは、“シニア層には人気があるけど、若い層には全く刺さっていない”ということなんですよね。

 木村さんは大スターですが、すでにアラフィフ。若い視聴者層が狙える俳優かと言われると違うでしょうし、『Believe』はメインキャストが竹内涼真さん(31)を除き、小日向文世さん(70)や天海祐希さん(56)など重厚感のあるベテラン揃いですから、若い視聴者が興味を持ちにくいキャスティングとも言えますよね」(前同)