■「マヨネーズ」や「和え物」が怖いワケ

 長い時間カバンに入れて持ち運ぶこともあるお弁当。特に気温が高くなる夏場は、傷みやすい生野菜の扱いには注意が必要だが、意外な落とし穴があるそうだ。

「彩りや“仕切り”としてキュウリやレタスを挟みたくなりますが、生野菜は腐りやすいので、特に夏場、屋外に何時間も置きっぱなし状態になるお弁当への使用はNGです。プチトマトもヘタの裏に菌が残っていたりするので、扱いには気をつけたい食材です。

 また生野菜でなくても、味付けとしてマヨネーズやソースで食材を和えると、調味料には塩分が入っているので浸透圧で素材の水分が出てしまい、お弁当箱のなかで菌が増殖してしまいます」(前出の森崎さん)

 弁当にマヨネーズで和えたポテトサラダを入れると、どうしても時間の経過とともに“べちゃっ”としてしまう。これはサラダの具材から水分が出てくるためなのだ。

「ポテトサラダはただでさえきゅうりやたまねぎなど生野菜を混ぜがちなので、夏は本当に危険です。どうしてもお弁当に入れたい場合は、アルミカップなどに入れてピザ用チーズを乗せ、トースターで焼いてグラタンふうにアレンジすると、水分が飛んでしっかり加熱されるので安心です。

 ほうれん草でも、水分たっぷりのお浸しではなく、ゴマや鰹節で和えて水分を吸わせれば大丈夫。とにかく水分を入れない、食材から水分を出させないことに気をつけてほしいです」(前同)