■幼少期、「捨てるぞ」と言われ……

――今振り返ってみると、幼少期は辛かったですか?

 辛かったと思います。当時は辛かったということも分からなかったけれど。その時はやっぱり母が死んで、大好きだった祖母も結局、俺の周りの大人は正直なこととか真実を誰1人話してくれない。その上、親父だと思ってた人は結局は親父じゃなくて、他に本当の親父がいた。そんなこともなんで誰も言ってくんないんだよと思いましたし。

 子どものころに僕は大人Aの環境から大人Bの環境に連れていかれて、その中で"捨てるぞ”って言われた。”今度、また別の大人Cのところに移動されるんじゃないか”とか思っちゃいますよね。今思うと、そういったところから自分の思い込み、妄想が自分の性格の1つになんかもう根強く生まれちゃったのかもしれないなと思います。