■年を越すと復帰は厳しい……「師走特番」が勝負所か

 そんななか、民放キー局関係者はこう話す。

「次は8月14日に弁論準備手続きが迫るなか、法廷外でのバチバチの“殴り合い”が始まってしまいました。ただ、多くの人の関心事は“まっちゃんがいつテレビに戻ってくるのか”ということではないでしょうか。

 松本さんは文春の報道を事実無根とし徹底抗戦の構えですから、やはり裁判の“決着”がつかない限り復帰はないはずです。一方の『文春』側も絶対の自信があるからこそ記事を出している。賠償金5億5000万円以上を求められていることもあり、いっさい引くつもりはないでしょう。

 民事訴訟ですから、和解というのは現実的な選択肢ではあるのでしょうが、双方とも一歩も譲るつもりはないと。裁判が始まる前、複数の有識者が決着まで3年はかかるかもという見解を出していましたが、本当にそうなってしまいかねない展開です」

『文春』側は次号の『週刊文春』にさらなる反論記事を掲載することを示唆している。双方の争いはさらに激化していくことは間違いないだろう。

「和解ができないなら早期の決着は望めませんよね。そんななか、テレビ関係者の間でいま話されているのは“いくら松本さんといえども、1年以上テレビから消えてしまえば復帰は厳しいのではないか”ということ。

 松本さんが活動を休止したのが1月8日。そこから半年が経過したわけですが、“松本さんが不在でも1年間、番組をしっかり回すことができた”という実績ができてしまうんです。年を越して2025年が普通に経過していけば、“もう松本さんがいなくても番組は作れる”という認識がより強くなってしまうということですね。

 そういったテレビ界の事情もあり、松本さんの復帰は“年内中に”というのが大きなポイントになってくると言われています。そして、松本さん復帰の現実的な“目標地点”としては、『M-1グランプリ』になってくるのではないか、と言われていますね」(前同)

※画像は松本人志の公式X『@matsu_bouzu』より

キングオブコント』や『R-1グランプリ』など、お笑いショーレースは数あれど、最大かつ圧倒的な影響力を持っているのが『M-1』だろう。

「『M-1』がこれだけの権威と影響力を持ち続けていられるのは、看板に“松本人志”があることが大きい。芸人の間でも“今年の『M-1』はどうなるのか”や“松本さんは出られるのだろうか”という話が盛んにされているのですが、お笑いや芸人を愛している松本さんとしても『M-1』には間に合わせたいという思いは強いと考えられます。

 それに今、『文春』側との抗争は当初よりも激化している感じですから、現実的に考えて夏や初秋の復帰はありえない。ここから奇跡的に事が上手く進んでも、年末に間に合うか、というところではないでしょうか。復帰となっても、番組スポンサーとの調整などが必要ですからね。

 しかし、今冬の『M-1』でも復帰がないとなると、来年以降はさらに厳しい立場に追いやられることになってしまう。当然、『M-1』が松本さん不在で成立してしまう、ということも大きいですよね。

 松本さんのテレビ復帰への意向は強いそうで、やはり、できるならなるべく早く、というところのようです。それを考えても、師走の『M-1』は大きなポイントになってくると考えられます。

 どのような決着になるのか、現状では全く見えてきませんが、裁判というのは訴えた側も訴えられた側もとにかく疲弊するもの。双方が限界に達したら“電撃和解”ということになる可能性もゼロではないはずです。そうなることを期待している関係者は本当に多いですが、どうなるか……」(同)

 激化する法廷外の“殴り合い”の今後、そしてお笑い界のトップに君臨する男の復帰の展開は――大きな注目が集まる。