2月20日放送の福原遥(24)主演、NHK連続テレビ小説舞いあがれ!』で、視聴者にとって待望の瞬間が訪れた。長らく幼馴染の関係から抜け出せなかった舞(福原)と貴司(赤楚衛二・28)がついに結婚したのだ。

 どちらかというと“舞が結婚した”というより“貴司が結婚した”ということに幸せを感じた視聴者も、多かったのではないか。貴司を演じる赤楚が醸し出す、穏やかながらどこか儚さも感じさせる癒し系の笑顔は、視聴者を魅了し続けている――。

 さて、そんな赤楚といえば、2007年の『電王』で佐藤健(33)、2010年の『W』で菅田将暉(30)などを輩出してきた『仮面ライダー』で知名度を大幅にアップさせた“仮面ライダー俳優”として知られている。

 赤楚が出演していたのは、2017年~18年にかけて放送していた『仮面ライダービルド』(テレビ朝日系)。佐藤や菅田と違って主演ではなく、“2号ライダー”である万丈龍我/仮面ライダークローズを演じていた。ちなみに、主演はやはり売れっ子となった犬飼貴丈(28)だった。

 2月22日発売の『週刊文春』(文藝春秋)によると、赤楚が役者として生きる覚悟が定まったのも、『ビルド』だったそうだ。1年間子どもたちに応援され続けたことで、

《さすがに子供達も、バイトをしている仮面ライダーは見たくないだろうと。そこからは、絶対にバイトをせずに生きていこうと決めました》

 と語っている。

『仮面ライダー』は演技未経験者が起用されることも多いが、『ビルド』は脚本家の意向もあり最初から演技のできる役者が大多数を占めていた。赤楚も当時、すでに演技のキャリアはあり、大人向け作品『仮面ライダーアマゾンズ』(Amazonプライムビデオ)でも変身しないサブキャラを演じていた。

 そして、物語序盤から主人公である桐生戦兎(犬飼)と漫才のようなテンポのいいやり取りを繰り広げる“バディドラマ”として『ビルド』は一躍大ヒット。

 その後、赤楚は、町田啓太(32)と共演した2020年のBLドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい(チェリまほ)』(テレビ東京系)でブレイクを果たしたが、やはり1年通して男同士の熱い友情を描き、最後は視聴者に”真のヒロインは万丈だった”とまで思わせた『ビルド』が、ある意味ではルーツと呼べるかもしれない。