ひと昔前、「お盆は結婚を考える人が増える」という話があった。帰省すれば親に結婚についての動向を探られ、帰省しなくても周囲が家庭を持ち始めると遊んでくれなくなり、自分も結婚を考え始める……というのがその理由である。さらにはお盆シーズンになると、「今から婚活をすれば年内にはお相手が!」と発破をかけられるような風潮もあったという。
近年でもお盆が明けると、結婚相談所への入会を検討する人も増える傾向にあるようだ。『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)などへの出演経験がある結婚相談所・マリーミー代表でカリスマ婚活アドバイザーの植草美幸さんが、時代とともに変化する婚活事情を語ってくれた。
「今、実際に相談所に入会する方が多い時期は秋口です。というのも年々夏の気温が高くなっていて、猛暑のなかでは活動もしづらい。既存の会員さんもなかなか外に出にくくなる季節になっているんです」(植草さん)
猛暑の影響が婚活にも及んでいたとは。植草さんは「婚活相手に会う時はおしゃれをしたいもの。それなのに汗だくになり、髪も乱れてしまうような事態はなるべく避けたいという心理がある」と指摘する。
夏は酷暑を乗り切るので精一杯。気温がやや落ち着いた秋頃、本格的に婚活を始めるというわけだ。
「9月から始めて、年内には結婚を決めたいと計画を立てる人さえいらっしゃいます。短期決戦で婚活したいのでしょう」(同)
さらに、子どもの婚活を見守る親側のスタンスも徐々に変わってきているという。
「人それぞれの価値観があることが少しずつ知られてきて、全員が同じ方向に行くわけではないという時代にもなっている。地域や親子関係によりますが、全体として子どもの婚活に強くものを言えない親は増えていると思います」(前同)