■『ブラックペアン』と急上昇中の『西園寺さん』と共通して言えること
『ブラックペアン』の第3話が放送された7月21日の夜9時台、フジテレビでは超大型特番『FNS27時間テレビ 日本一楽しい学園祭』の大トリ企画「カギダンススタジアム」とその後のエンディングが放送されていた。『27時間テレビ』は近年まれに見る盛り上がりを見せ、コア視聴率は驚異の7.8%を記録していた。
「それを考えると、『ブラックペアン』の3.0%というのはかなり高いですね。さすが二宮さん、さすが日曜劇場といったところです。
また、もう1本のコア視聴率が好調な旧ジャニドラマも、時間帯を考慮に入れるとやはり大善戦していると言えます」(前出の制作会社関係者)
そのドラマはSixTONESの松村北斗(29)がお相手役で出演している、松本若菜(40)主演の『西園寺さんは家事をしない』(TBS系)。火曜の夜10時という遅い時間帯でありながら、第2話(7月16日)はコア2.6%。月9『海のはじまり』など夜9時台のドラマよりも数字が取れているのだ。
『西園寺さん』は全体を通じて、“家事・育児が嫌になるのは当たり前のことで、決して罪悪感を抱くことはない”という、視聴者の共感を呼びやすい内容の作品。泣ける場面と明るくコミカルな日常シーンのバランスが良く、俳優陣の演技面もさることながら脚本の出来の良さで話題になりつつある。
🧵第3話7/23(火)よる10時放送🪡
— 【公式】「西園寺さんは家事をしない︎」❁7月期火ドラ (@saionjisan_tbs) July 16, 2024
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「『ブラックペアン』と『西園寺さん』。調子の良い2作に共通して言えるのは脚本、演出のクオリティの高さがそのまま視聴率につながっているということですよね。一方で、金曜ドラマ3本がそうですが、旧ジャニーズ俳優がメインで出演していても数字が悪い作品はとことん悪い。
ひと昔前の連ドラはファンがついているジャニーズタレントをメインに据えれば最低限の数字が確保できるようなところもありましたが、もはやそういう時代ではないですよね。動画配信サービスが普及し、ハイレベルな海外作品が容易に見られるようになった。ドラマ好きはそちらを見ますし、旧ジャニーズファンの人も、“推し”が出ているからといって必ずしもリアルタイムでは見なくなってしまった。
視聴者のレベルが上がった今、ドラマ、映像作品はとにかく脚本と演出のクオリティ次第。旧ジャニーズ俳優がメインでありながら視聴率が絶不調な作品が多い今夏のドラマで、そのリアルがあらためて浮き彫りになったのではないでしょうか」(前同)
24年の夏ドラマもそろそろ中盤に入りつつある。不調作品のここからの巻き返しはあるのか――。