■監督にとって“横浜主演の1本目”を目指して作られていた

 藤井氏は、今年3月14日に台湾、日本では5月3日から公開された清原果耶(22)と許光漢(33)主演の日本・台湾合作映画『青春18×2君へと続く道』の監督も任されるなど、現在、超売れっ子の監督。『青春18×2』は台湾で初日興行収入1位を達成したほか、6月7日時点でアジア全域で270万人以上を動員、興行収入25億円を突破している、興行的にも大成功の映画である。

※画像は映画『青春18×2 君へと続く道』公式X『@seishun18x2』より

 藤井氏は2月29日公開のNetflix映画『パレード』でも監督・脚本を務めたが、同作の主演・長澤まさみ(37)は「こだわる監督だと思いますし、作品に対しての思い入れが誰よりも強い監督。それを感じたかったから、きっと私は監督の作品に出たかったんだろうなと思う」「また監督と一緒に仕事ができるなら“何でもやります!”という思い」と、3月1日の配信記念試写会イベントで話すなど、大人気女優の長澤からもリスペクトされている。

 そんな今をときめく藤井監督だが、売れなくて《苦汁を飲んでいた時期》(『正体』公式サイトより)を支え合い、切磋琢磨していたのが横浜なのだ。

《俳優・横浜流星との出会いは、僕にとってとても大きなものでした(略)「流星主演で映画を作ろう!」そんなことを合言葉に、我武者羅(※がむしゃら)に駆け抜けてきました》(前同)

『正体』は長編映画としては真野恵里菜(33)主演の『青の帰り道』(2018)、横浜主演の『ヴィレッジ』(2023)に続く“横浜と藤井監督の3回目のタッグ”だと報じられているが、そこにもエピソードが――。

「結果的に『ヴィレッジ』が先になりましたが、藤井監督が主演・横浜流星の“記念すべき1本目の作品”として4年前から企画を立ち上げていたのが今回の映画『正体』だったと、公式に明らかにしています。それだけに、本作には藤井監督の激アツな想いが込められているでしょうし、横浜さんもそれに応えるべく、全身全霊の名演技を見せてくれることでしょう。アクションシーンもあるとのことで、横浜さんファンならずとも楽しめる作品になっているのではないでしょうか」(前出の映画ライター)

 横浜は『正体』公式サイトにて《『正体』は監督と共に目標を決め、 非常に思い入れのある作品》とコメントを寄せている。映画に情熱を燃やす、才能あふれる若き俳優と監督。2人の情熱が合わさった映画『正体』に期待する声は多い――。