■気象予報士の見解は

 7月30日には1週間(7月22日~28日)における全国の熱中症による救急搬送者数が今年に入ってから初めて1万人を超えたことが総務省消防庁より発表された。8月も、「酷暑」と表現される猛暑日(一日の最高気温が35℃以上の日)が続くことになりそうだが……。

※画像はやす子の公式X『@yasuko_sma』より

 弊サイトは、様々なテレビ番組で天気予報のほか気象デスクも担当している気象予報士の杉江勇次氏に今後の天気と気温の見通し、そして酷暑と言われる今夏の“評価”を聞いた。

――すでに真夏日(30℃以上)続きですが、8月末の気温はどうなりそうでしょうか。

杉江氏 正直1か月先なので難しいところもありますが、ゆるぎない予想として、おおむね秋にかけては高温傾向が続くだろうということで。8月下旬も平年より高い気温になるとは思います。

 台風が来るとか、お盆を過ぎると時折、北から冷たい空気が入ってくるとか、そういう場合は一時的に気温が下がることもありますが、基本的には8月から9月にかけては高温傾向が続くということですね。特異な現象がなければ高温が続くと思います。

――高温というのは、具体的には何℃くらいでしょうか。

杉江氏 日ごとの気温の予想は難しいですが、1つ言えるのは、晴れていれば――真夏日は9月前半にかけてもけっこう続きますので、基本的に真夏日になると思います。暖気(南から暖かい空気)が入ってくれば35℃超えの猛暑日になってもおかしくないでしょうね。

――温度だけでなく、湿度も高いのでしょうか。

杉江氏 8月下旬はまだ南の太平洋高気圧の圏内。湿度的にも現在とあまり変わらないと思います。晴れれば湿度は下がってくるので日中は50%くらいに下がると思いますが、気温が34、35℃での湿度50%。逆に晴れなければ湿度は高くなります。

 ただ、先ほど話したように1か月先ですので、たまに北から前線が南下して、タイミングよく気温が30℃を割る可能性はあります。そういうことが起きなければ、近年は8月下旬でも高温のままで、湿気も現時点から変わらないことが多いですね。