■池松の圧倒的な演技が好評で……

『海のはじまり』は夏(目黒)の恋人・百瀬弥生役が有村架純(31)、元恋人の南雲水季役に古川琴音(27)、水季の母・朱音役に大竹しのぶ(67)、生前の水季の同僚・津野晴明役に池松壮亮(34)と、映画級に豪華なキャスティングとなっている。

「主人公は突然シングルファーザーになる目黒さんですが、『海のはじまり』は群像劇の要素が強く、メインキャラクターの心情が各話でじっくりと掘り下げられていきます。そのため弥生(有村)の辛い過去や、朱音(大竹)が少しずつ夏を受け入れる姿が丁寧に描かれた結果、目黒さんが目立たない構成になってしまっているんですよね。

 特に第7話(8月12日)は、池松さん演じる津野が実質的に主人公の回になっていて、多くの視聴者が池松さんの演技に涙したと話題になりました」(前出のテレビ誌編集者)

【以下『海のはじまり』第7話(8月12日放送)までのネタバレを含みます】

 それまで、津野(池松)は生前の水季(古川)と職場仲間として親しかったこと、そして海(泉谷)を出産後の彼女の苦労と闘病生活を知らずに生きてきた夏(目黒)に複雑な感情を抱いていることが描かれてきた。

 そして第7話では、津野と水季の過去の交流が明らかに。津野がシングルマザーの水季を気遣うつもりで「無理しないでね」と軽く励ますも、疲弊していた水季は無理をしないと自分も娘も生きていけない、と本音を吐露。そこから交流が始まった。

 水季の子宮頸がんが発覚してからも津野は水季と海を支えていたが、ある日1人で自転車を押していた津野に電話がかかってくる。

 悪い知らせであることを察して呼吸が荒くなる津野。スマホの画面には水季の母・朱音(大竹しのぶ)の名前。津野は胸のあたりをさすりながらやっとの思いで電話に出るが、そのまま顔がゆがみ、嗚咽が止まらなくなる――電話を受けておよそ1分ほどの場面で池松はほぼセリフがなかったが、水季が亡くなったことを表情だけですべて表現していた。Xにも、

《朱音さんからの電話で何を言われるのか察して必死に気持ちを抑える津野さん、、水季が1番しんどい時に支えてくれたのは間違いなく津野さんだった。池松さんの演技圧巻、、》
《着信を見て直ぐに察した姿胸がザワついて苦しくて…台詞なんてなくても津野くんの心情が痛い程伝わって来た》

 といった、池松の演技を称賛する声が多く寄せられている。

※画像は『海のはじまり』の公式X『@umi_no_hajimari』より 

「第7話は、池松さんの俳優としての実力を最大限に引き出した“神回”でしょう。ただ、それと同時に、“もうちょっと目黒蓮×有村架純の空気感楽しませてくれてもいいじゃん”など、目黒さんのファンからは不満げな声も寄せられることになりました。

 本作は8月8日時点で見逃し配信・TVerでの本編とスピンオフの配信が累計で3000万再生を突破というすごい数字を残していますが、リアルタイムの数字はなかなか伸びてこないんですよね……」(制作会社関係者)