■書籍化はQの持つ「いろんな怖さ」を詰め込んだ集大成

タワーレコード司会者(以下、司会) 寺内さん、ファンと一緒に鑑賞した今回の上映会いかがでしたか。

寺内:メンバーとは、いつかファンを集めて上映会ができたらいいねと話していたので、実現できて感無量です。いつの日か4人揃って登壇する機会もあるといいですね。

司会最後にお2人にとって、活動の原動力になるものはなんでしょうか。

らむ:私はシンプルです。行きたい所に行って、やりたいことをやる。素直な興味で取材しています。ただ、行きたい場所、やりたいことは、フィクション作品を見て興味を持つんです。「実際はどうなんだろう」って、フィクションと現実の差を見たくなる。だから好きなのはフィクションの作品だったりするんです。

寺内:私は心霊ドキュメンタリー作品を多く手がけましたが、そういう人たちって、24時間ずっとホラーじみたことばかり考えているんです。

 きっとQの視聴者の皆さんも、そういう人たちがたくさんいると思うんですよ。だからQはそんな人同士で、視聴者も含めて皆で一緒に作っている感覚です。今後もその感覚を大事にQを制作していけたらいいですね。

 今回の書籍化には、様々な怖さを詰め込んだつもりなので、ぜひ読んでいただけると嬉しいですね。

イベント終了後、寺内氏はファンひとりひとりにサイン本を手渡しした。 ※画像は
イベント終了後、寺内氏はファンひとりひとりにサイン本を手渡しした ※撮影/小川伸晃

村田らむ(むらたらむ)
ルポライター、イラストレーター、漫画家、カメラマン。ホームレス、宗教団体、特殊清掃、樹海など、潜入や体験による取材を得意とする。YouTubeチャンネル『リアル現場主義』では登録者数7万人を超える。主な著書に『樹海怪談』『樹海考』『ホームレス消滅』『ゴミ屋敷奮闘記』『人怖』など多数。

寺内康太郎(てらうちこうたろう)
映画監督、脚本家。「フェイクドキュメンタリーQ」のメンバー。作品に『境界カメラ』シリーズ、『監死カメラ』シリーズ、『心霊マスターテープ』シリーズなど多数。