■次のクールは「松下洸平戦略」だが…

 今年4月クールに「土ドラ10」枠で放送されたSixTONES森本慎太郎(27)主演の『街並み照らすヤツら』はコア視聴率0%台の回も記録した大惨敗に終わったが、これも『セクシー田中さん』の騒動が関係している。

『街並み』の枠は当初“小学館の漫画を原作としたドラマ”が放送予定だったが、『セクシー田中さん』の騒動を受けて2月に見送りを発表。『街並み』は制作発表が3月21日、初回放送日が4月27日と、全く余裕のない、突貫工事で制作されたのだ。

「『街並み』は突貫工事で作らざるを得なかった作品のため圧倒的な準備不足。その結果、数字も悪かったということですね。

 ただ、同作を抜きにしても日テレドラマは、『GO HOME』にしろ『密子さん』にしろ『花咲舞』にしろ、とにかくクオリティ面を疑問視する声が内外から噴出していると。“今田美桜、小芝風花、福原遥の無駄遣い”という声が上がるほどの状況です。次の10月クールは視聴率狙いの戦略を感じさせますが、どうなるのか……」(前出の芸能プロ幹部)

 日テレは次の10月クール、「土9」枠で松下洸平主演の『放課後カルテ』を放送する。

※画像は『放課後カルテ』の公式X『@houkagokartentv』より 

 ドラマ『放課後カルテ』は日生マユ氏の同名漫画(講談社)が原作の「保健室ヒューマンドラマ」。松下といえば優しい笑顔を浮かべる役が多いが、今回は笑顔を封印。メガネをかけた不愛想な小学校常駐の小児科医・牧野先生を演じる。

 松下は、戸田恵梨香(35)演じるヒロインの夫・十代田八郎を演じたNHK朝ドラの『スカーレット』(2019)など、数多くの作品で女性視聴者をメロメロにして“沼落ち”させてきた実績がある大人気俳優。

 そして松下は現在、日テレで有働由美子(55)がMCを務める音楽番組『with MUSIC』にアーティストナビゲーターとしてレギュラー出演中。同番組は毎週土曜日の夜7時56分~8時54分に放送されている。10月クールは『with MUSIC』の終了後、そのまま松下主演の『放課後カルテ』が放送される形になるため、日テレは松下に好感を持つ視聴者にチャンネルを変えさせない戦略なのだろう。

「『放課後カルテ』は、松下さんの地上波ドラマ単独初主演作という点でも注目を集めていますね。そんな話題性もあって、圧倒的な人気を誇る松下さんでも数字が取れないとなったら――いよいよ日テレドラマ制作の問題なのが明白になってしまいますよね。

 現時点でも、各プロダクションから日テレドラマには厳しい声が出ていますが、松下さん作品も惨敗を喫するようなら、本格的にタレントの出し渋りが起きかねない。出演してもあまりにもな低視聴率なら、演者サイドにもダメージがありますからね。日テレドラマは今、正念場を迎えているといえそうです」(前同)

 今田、小芝、福原と20代女優のトップランナーを起用しての惨敗続き。“沼落ち”俳優の松下が、最後の頼みの綱となりそうだが……。