画面越しに、きれいな聞きやすい声でニュースを読み上げ、バラエティ番組では人気芸人を盛り立てる――メディア業界でも花形職種としてもてはやされてきたのはアナウンサーだ。そんなアナウンサーの炎上騒動が相次いでいる。
「8月8日にはフリーアナウンサーの川口ゆりさん(29)がX(旧ツイッター)で、夏場の男性の体臭に言及し、批判が殺到しました。謝罪するも時すでに遅し、異性の名誉を毀損したとして10日には所属事務所との契約を解除されています」(夕刊紙記者)
炎上騒動はSNS上だけにとどまらない。元NHKのアナウンサーで現在は、ニュースキャスターとして活躍する膳場貴子(49)も7月14日に放送された『サンデーモーニング』(TBS系)での発言が炎上。
「この日の番組では、米大統領戦に出馬したドナルド・トランプ氏(78)の銃撃事件を扱いました。集会での銃撃後トランプ氏がガッツポーズをする姿を見た、コメンテーターで元外務省事務次官・藪中三十二氏は“選挙戦でいうと、変な話、有利になる可能性がある”とコメント。膳場さんも同意しつつ、“プラスのアピールになりかねない、という感じもしますね”と語り、“共和党、トランプ陣営が結束していくきっかけになるかもしれない”と述べたのです」(前同)
1つの見方とはいえ、集会での銃撃事件では死者も出ており、この事件を「プラスのアピールになりかねない」と評した膳場氏の意見に、SNSでは批判が殺到。
《人の心は、あるのか?》
《人が亡くなっているのにこの言葉。人としてどうなのか。》
と、強く批判する意見が書き込まれた。
相次ぐ女性アナウンサーの大炎上――テレビ番組制作現場の人間はどう見るのか。弊サイトは、元テレビ朝日プロデューサーで『報道ステーション』などの番組作りに携わった鎮目博道氏に話を聞いた。アナウンサーやアナウンサー出身者の発言が炎上する背景には「アナウンサー教育が関係している」と、鎮目氏は話す。
「アナウンサーは視聴者から見た際に、局を代表する人間となります。そのため“自分の意見を番組で述べてはいけない”と、今までは教えられてきました」(鎮目氏)
その流れが変わったのはここ数年のことだという。
「フリーアナウンサーとして活躍する羽鳥慎一アナ(53)や藤井貴彦アナ(52)が番組で自身の意見を積極的に発信し始めたところ、視聴率がアップ。特に羽鳥アナは『モーニングショー』でコメンテーターの玉川徹さん(61)と見せる掛け合いが視聴者に人気です。これを見た制作陣が“意見が言えるアナウンサー”を重宝するようになったのです」(前同)