■『古畑任三郎』再放送の「SMAP黒塗り」が物議……

 放送30周年を記念して5月24日から『古畑任三郎』シリーズが再放送されたが、6月18日放送の第3シーズンの第11話『最後の事件・後編』の冒頭、歴代の犯人の写真が並ぶなか、右上の一列に並んだ5枚のパネル――SMAP5人の写真が黒塗りで隠されていたのだ。

 あまりにも不自然な演出だったこともあり、《黒塗りSMAP》はXのトレンド入り。《この辺りは権利関係とかも複雑に絡むから忖度とか圧力とか簡単には言えないけど、純粋にあれほど秀逸な作品が葬られてしまうのは本当に勿体ない》といった批判の声が殺到してしまった。

「数年前まではSMAPの過去映像がある程度の頻度で使用されていたんですが、それはジャニーズ事務所が崩壊する前の話。同事務所に許可取りを行ない、OKが出れば使用することができたんです。しかし、ジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題によってジャニーズ事務所は崩壊してしまいました。

 名を変えたSMILE-UP.はジャニー氏の被害者への補償会社ですし、新会社のSTARTO ENTERTAINMENTは旧ジャニーズタレントの新たなマネジメント会社ではありますが、ジャニーズやSMILE-UP.と関係性はないというスタンスで、そして2016年いっぱいで解散しているSMAPとは関係ありませんからね。ですので、SMAPの映像使用の許可取りが大変な状況なんです。

 また、SMAP全体の映像の権利を保有・管理していた関連会社『株式会社ジェイ・ドリーム』が休眠状態というのも、彼らの過去映像がなかなか見られない大きな要因の1つではないでしょうか」(前出の民放キー局関係者)

「ジェイ・ドリーム」は2005年6月に設立された映像制作会社で、ジャニー氏が代表取締役社長を、元SMAPチーフマネージャーで現在、新しい地図のマネジメント・プロデュースを担当しているI氏が取締役を務めていた。

「同社はSMAPのために設立されたような会社で、主にSMAPの映像作品の制作や管理を行なっていたんです。しかし、SMAPが解散、I氏がジャニーズ事務所を退社してからは休眠状態になってしまったんです。

『ジャニー』や『ジェイ』がつく旧ジャニーズ事務所の関連会社が社名を変更するなか、『ジェイ・ドリーム』だけはいまだに社名変更していないことからも、会社自体は存在するものの稼働していないことがうかがえますよね。

 つまり、SMAPの過去映像を使用していいのかどうか、『ジェイ・ドリーム』に確認することはできないわけです。スタッフがいないわけですからね」(前同)