■総裁選前夜に食べるなら…

額に汗を浮かべて『カップヌードル』を食べる石破氏 ※撮影/石川真魚

――作り方にこだわりはありますか。

「私は説明書き通りに作ります。『カップヌードル』は調理方法が完成されているので、手の加えようがありません。開発者が考え抜いた作り方が、一番うまいに決まっている。私はそれを壊したくないです」

――ご自身にとって、『カップヌードル』はどんなものですか。

「うん、私にとっては“昭和がここにある”ものですね。発売された昭和46年頃から、日本は急に国際的になっていった。『カップヌードル』の登場で、昔は行儀が悪いとされた、歩きながらものを食べる行為が、新たなファッションとなりました。同じ年に銀座に一号店ができたマクドナルドと、『カップヌードル』が、私の中で昭和の日本の国際化とぴったり重なります」

――9月に自民党総裁選が予定され、石破総理誕生に期待の声も上がっています。総裁選前夜に食べるならば、どの味の『カップヌードル』を選びますか。 

「また、すごいことを聞くね(笑)。まだまったくの白紙ですが、もし仮に総裁選に出るということがあれば、食べるのは原点に帰ってオリジナル味を食べます。私はそういうときは、常に原点に帰ります」

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 ほどなく新総理になる石破氏。日本国のトップになっても、夜な夜な『カップヌードル』をすする庶民派であっていただきたい。

石破茂(いしば・しげる)
1957年、鳥取県出身。86年、衆議院議員に初当選。防衛庁長官、防衛大臣、農林水産大臣など、要職を歴任。24年9月27日の自由民主党総裁選挙で第28代の総裁に選ばれた。