10月を迎え、主要な夏ドラマが最終回を迎えた。早くも一部の秋ドラマはスタートしているが、多く放送された今夏のドラマでは、フジテレビとTBSの作品がしのぎを削っていたと言われている――。

 ドラマ制作会社関係者は言う。

「まず前提として、テレビ各局は今、13~49歳のコア視聴率を最重要視しているため、ドラマの内容も若い層を狙った作品が増えています。

 そんななかで、最近はパワーダウンも言われますが、かつてドラマの象徴とも言われた『月9』枠のあるフジテレビ、そして『日曜劇場』(夜9時~)や『火曜ドラマ』(夜10時~)といった枠にブランド力があって、作品の質も高く評価されるTBS――2局の連ドラが、話題作になりやすいんですよね」

 今夏、フジテレビとTBSで放送された話題作のリアルな視聴者評価を、最終回のコア視聴率とともに解説していく。なお、順番は月曜からの曜日順とする。

【以下、フジテレビとTBSで放送された夏ドラマのネタバレを含みます】

■Snow Man・目黒蓮(27)主演 『海のはじまり』(フジ系/月曜夜9時~) 最終回コア視聴率3.0%(9月23日放送/関東地区・ビデオリサーチ調べ、以下同)

海のはじまり』は、目黒演じる青年・月岡夏が古川琴音(27)演じる元恋人・南雲水季(故人)との間に泉谷星奈(7)演じる娘・海がいることを知り、有村架純(31)演じる現在の恋人・百瀬弥生や、大竹しのぶ(67・水季の母)、池松壮亮(34・水季の同僚)など水季の関係者との交流を経て、シングルファザーとして生きていくことを決意するまでの物語。

 目黒の出世作で川口春奈(29)が主演を務めた『silent』を手掛けた脚本・生方美久氏(31)、演出・風間太樹氏(33)、プロデューサー・村瀬健氏(50)が再集結したドラマということで注目を集めていた。

「本作は中絶やがんなど、重いテーマを扱った作品だけにライト層が引いてしまい、思っていたほどリアルタイムの視聴率が取れていないと言われていましたが、最終回は告知の効果もあったのか数字を上げてきましたね。

 ドラマ好きの間では好評で、見逃し配信サービス・TVerでは非常に回っていましたが……主人公が不当に“無責任な男”みたいに周囲に責められてしまう展開や、2人とも悪くないのに夏(目黒)と弥生(有村)が破局することになり、最終回でも復縁せずに“幸せだった頃”の回想が唐突に挟まれる展開は、かなり物議をかもしました。

 とにかく”弥生がかわいそう!”という声も非常に多かった。TVerのお気に入り数は200万に迫る凄い数字で、今夏のドラマでは断トツ。良くも悪くも注目されていたのでしょうね」(前出の制作会社関係者=以下同)

『海のはじまり』の最終回には、

《海のはじまり最終回まで見たけど結局無理だった…親になったこと知らされずにいただけなのに夏くんが責められる場面多すぎてハァ?だし可哀想すぎる》
《弥生さんが母にならないことは最初から決めていたのに何故最終回にあんな回想シーン入れたのかわからない》
《1番の被害者は弥生ちゃん。可哀想すぎる》

 といった声が多く寄せられている。

「群像劇のような作風のため主演の目黒さんの活躍の機会が少なかったり、8月15日に疲労を訴えて芸能活動を緊急休養(発表は21日)し、復帰後に放送された第9話の出演シーンがで激やせを指摘する声も出るなど、目黒さんの大活躍を期待して視聴したファンにとっても、少々残念な作品だったかもしれませんね」