柳楽優弥(34)主演の連続ドラマ『ライオンの隠れ家』(TBS系/金曜午後10時)が、10月11日にスタートする。個性豊かなキャストや、温かなヒューマンドラマとスリリングなサスペンスが絡み合うという内容などが話題で、ヒット間違いなしのように思えるが、不安も感じられる。

 同ドラマは、平穏に暮らす兄弟が、突然現れた「ライオン」と名乗る謎の男の子(佐藤大空/5)との出会いをきっかけに“ある事件”に巻き込まれていく、完全オリジナル脚本の愛と絆の物語。主人公の兄・小森洸人(こもり・ひろと)を柳楽、その弟・美路人(みちと)を坂東龍汰(27)が演じる。

 まず注目は、坂東が自閉症スペクトラムの男性を演じること。公式サイトで本人が「チャレンジング」だとコメントしているが、坂東は昨年4月期『王様に捧ぐ薬指』(TBS系)で訳あり当て馬、今年4月期『366日』(フジテレビ系)で皆を励ます元気な青年と、幅広い役柄を演じてきており、注目の若手実力派俳優として期待できそうだ。

 また、幼少期の美路人役として、自閉スペクトラム症の一般の男の子・加藤竣志くんも出演。加藤くんは本作で自閉スペクトラム症監修を担当している伊庭葉子氏が代表を務める、発達障害をもつ人たちのための専門塾「さくらんぼ教室」に通っている生徒で、坂東も役作りのために撮影前から何度もこの教室に通い、生徒たちと交流を続けてきたという。

 ほかのキャストも演技派の柳楽をメインに、NHK朝ドラ『虎に翼』で涼子様を演じて話題の桜井ユキ(37)、訳ありイケメンをやらせたら随一の向井理(42)、あらゆる役をこなすカメレオン俳優の岡山天音(30)など、盤石の布陣。ヒットは約束されたようなものだが、気になる点がひとつある。