■家系攻略法は「麺硬め」「ライスを挟む」
続いては、家系ラーメン。全国各地に店があり、元祖は、1974年に神奈川県で創業した『吉村家』だ。
「濃厚なとんこつ醤油スープに太麺、ほうれん草や海苔を合わせたスタミナ満点のラーメンがウリ。『吉村家』に限らず、店名に“家”をつけた店は総じて“家系”と呼びます」(前同)
家系も同じく、注文時にアレンジができるという。
「麺の硬さ、スープの濃さ、脂の量の3つを決められます。“すべて普通”が無難ですが、自信がない人は、麺を“硬め”に。“柔らかめ”は、麺が水分をたっぷり吸って重たいです」(同)
ほどよく家系の濃厚スープを楽しみたい人は、開店直後などの早めの時間帯に行くべし。
「店では、その日のスープを寸胴で煮込んでいるので、遅い時間帯だとスープの濃さが増します」(同)
そのアドバイスに従い、神奈川県横浜市の『家系総本山 吉村家』を訪れた本サイト記者は、午前11時過ぎにのれんをくぐった。
「年がいってからはふだん、あまり濃い味を食べないんですが、『吉村家』のスープはコクがあってうまかった。サイドメニューのライスを間に挟むと、塩気が和らいで、さらに食べやすかったです。卓上調味料のお酢を加えると、スープも飲み干せます」(本サイト記者)
勇気を出して、二郎&家系デビューをしてみては?
はんつ遠藤(はんつ・えんどう)
フードジャーナリスト。早稲田大学卒。飲食店取材軒数は1万軒を超える。著書に『取材拒否の激うまラーメン店』(廣済堂出版)など。27冊目となる『東京やきとり革命!』(ポプラ社)が発売中。