神木隆之介(31)主演の日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』(TBS系/午後9時)の第2話が、11月3日に放送される。10月20日放送の初回は、平均世帯視聴率(ビデオリサーチ調べ/関東地区)が11.0%と好調発進。しかし、手放しでは喜べないようだ。

 同ドラマは、1955年からの石炭産業で躍進した長崎県・端島と現代の東京を舞台にした、70年にわたる愛と青春と友情、そして家族の壮大な物語。豪華キャストに加え、スタッフは同局の『アンナチュラル』や『MIU404』などを手掛けた、脚本・野木亜紀子、演出・塚原あゆみ、プロデューサー・新井順子ら強力チームという、盤石の布陣だ。

 第1話は1966年、リナ(池田エライザ/28)が赤ん坊を抱いて、舟で島を離れた。そして2018年、歌舞伎町のホスト・玲央(神木)は、突然現れた老婦人・いづみ(宮本信子/79)から突然プロポーズされる。後日、再び現れたいづみに誘われ玲央は軽い気持ちで長崎を訪れ、一緒にフェリーに乗るが、いずみが近づいてくる端島を見て声を押し殺して泣く。

 1955年、鉄平(神木、2役)が島外の大学を卒業後、故郷の端島に戻ってきた。同じ大学を卒業した幼なじみ・賢将(清水尋也/25)と百合子(土屋太鳳/29)も帰島。食堂の娘・朝子(杉咲花/27)、鉄平の母・ハル(中嶋朋子/53)らが鉄平の帰島を喜ぶが、父・一平(国村隼/68)だけは激怒する。同じ頃、謎の美女・リナが島に降り立ち……という展開。

 華のある実力派俳優をズラリとそろえ、渋滞させることなくそれぞれのキャラと置かれた状況をしっかり描写し、さらに次週の引きも作る完璧な出来だった。X上でも、《素早い展開ながら、ごく自然に必要な情報が提示され、初回から圧倒された》《キャスト、スタッフ、ドラマのスケールどれも凄くてTBSの気概を感じる》などと、称賛の声が溢れていた。

 今期は、ほかのGP帯(午後7~11時)の多くのドラマが、平均世帯視聴率(ビデオリサーチ調べ/関東地区)1桁で苦戦する中、本作は初回で11.0%とさすがの数字。前期『ブラックペアン シーズン2』レベル(全話平均11.3%)のヒットは間違いない。しかし、気になることがひとつある。配信サービス・TVerの数字伸びがイマイチなのだ。