年代物で、デザインや希少性など付加価値をもつヴィンテージ古着の価格が急騰している。背景には、年月が経つほどに入手難易度が上がるヴィンテージならではの構造と、ネット時代及び動画やSNSなどによる芸能人の発信力がある。
昔から古着好きを公言していたミュージシャン・清春(55)は10月11日放送の『酒のツマミになる話SP』(フジテレビ系)で、価格が高いものという話題になった際、古着を引き合いに出しながら「僕らが2、30代だったときは40万~50万だったものが今、300万とかする」と昨今の古着人気の加熱ぶりを取り上げた。
続けて清春は、「芸人の人が買うのが人気らしくて。そう店員さんが言ってるんですけど、やめてほしいな」とポツリ。争奪戦により価格が上がっているのではないかという見方を示したが、実際はどれほどの高騰ぶりなのか──ヴィンテージ古着を取り扱う店を取材した。
「ヴィンテージのなかでもデニム好きで知られているのは、これまでに総額6000万円以上かけているという草なぎ剛さん(50)。自身のYouTubeチャンネルでもたびたびデニム愛を語っています。
YouTubeでは他にも、木村拓哉さん(51)が所有するヴィンテージデニムを見せていますし、元A.B.C-Zの河合郁人さん(37)も100万円のものを購入。Kis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔さん(37)も、河合さんのチャンネルでヴィンテージへのこだわりを話しています」(ウェブメディア編集者)
地上波では、今年4月11日放送の『アメトーーク』(テレビ朝日系)には古着大好き芸人が集結。さらば青春の光・森田哲矢(43)や千鳥・ノブ(44)、ケンドーコバヤシ(52)らが出演し、アメカジやミリタリーなどそれぞれの好きな古着の魅力を熱弁した。5月27日放送の『クレイジージャーニー』(TBS系)には、ヴィンテージTシャツハンターが300万円のお宝Tシャツを求める旅が取り上げられた。7月25日放送の『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)でも、Snow Man・深澤辰哉(32)が500万円のヴィンテージデニムGジャンを買ったことを明かしている。
東京・原宿で、1998年のオープン以来芸能人も足繁く通う老舗ヴィンテージショップ「BerBerJin(ベルベルジン)」の副店長・野原さんは、ヴィンテージ古着が注目され、人気が広がるようになった理由の一つとして、「芸能人や芸人の方たちが、YouTubeで発信したり、メディアで取り上げていただいたりというのはやっぱり大きいのでは」と話す。