■中森明菜は出場濃厚視も「100%ないだろう」ことも

 レコード会社関係者はこう話す。

「これだけ特集番組を編成しているわけで、明菜さんはほぼ100%、『紅白』に出場するだろう、と言われていますね。ただ同時に、生での歌唱は100%ないだろう、と音楽関係者の間では言われています。おそらく、事前に収録したVTRを流すことになるのではないでしょうか。その理由は、現在の明菜さんが、多くの人がイメージするかつての明菜さんとは大きく変わってしまったからですよね。

 多くの人にとっては明菜さんといえば、広い音域の声を操る“歌の天才”というイメージでしょうが、現状は声が出しづらいようで本人も昔と同じようにはいかないと認めています。YouTubeにアップした歌唱動画がJAZZバージョンなのも、キーを下げざるを得ないからですよね」

 JAZZバージョンでの歌唱になったのは、明菜自身が「もう声が出ない」と言ったからだと4月25日発売の『週刊文春』(文藝春秋)が報じていた。しかし、7月に都内で行なわれたファンクラブ限定イベントでは、約1時間にわたってファンの前で歌声を披露したのだが――。

「チケットの価格は約8万円でしたからね。熱烈なファンが集結したわけです。これまでずっと応援していたファンなら、今の明菜さんの歌声でも納得できるのではないでしょうか。明菜さんが復活したこと、彼女を生で見られる時点で十分、感慨深いでしょうからね。

 ただ、『紅白』は全国、海外からも見られる1年で最も注目を集める歌の祭典です。多くの視聴者は、今の明菜さんの歌声に違和感を抱いてしまう可能性があるわけです。視聴者の多くは体調不良で活動休止したことを知っていて、ここまでの経緯もなんとなく分かっていても、やはり“昔の明菜じゃないんだね”となってしまうのではないでしょうか。

 ですので、明菜さんサイドに生で歌うメリットはないとも言える。そのためNHKホールでの生歌唱や、リアルタイムで中継をつなぐのではなく、事前に収録したVTRでの出演になるのではないか、と見られているんです。それだと、多少の修正は可能でしょうからね」(前同)

 近年、事前に収録したVTRで『紅白』に出演するアーティストも少なくない。23年は女性K-POPグループ・NewJeansが事前収録での出演となった。

「『紅白』でもVTR出演OKの風潮ができつつあり、これが逆に明菜さんの出場を後押しすることになるのではないかとも言われています。一方で今回、出場が有力視されていた目玉アーティストとの交渉が難航しているのではないかとも聞こえてきているんです。

 2年連続で『紅白』司会に抜擢された橋本環奈さん(25)がヒロインを務める、NHK連続テレビ小説おむすび』の主題歌『イルミネーション』を手掛けるB‘zの初出場に期待が高まっていて、出場確定と報じる記事も出ています。ただ、最新の情勢的では“恐らく出場はない”となっているといいますね。また、Snow Man出場も怪しくなってきている情勢で、目玉アーティスト不足になる可能性が高そうなんです。

 ですので、NHKとしては明菜さんに出てもらわないと、『紅白』が目玉なしの非常にマズいことになりそうだと。昨年の視聴率ワーストを受け、制作サイドにはかなり焦りがあるはずですから、VTRでもなんでもいいから明菜さんに出てもらう――そのために今、明菜さんを猛プッシュしているのではないでしょうか」(同)

 目玉アーティストの出場危機が言われるなか、明菜は10年ぶりに『紅白』出場で、多くのファンを魅了することになるか――。