■橋本演じる結の表情・性格が不評だった
【以下、『おむすび』のネタバレを含みます】
『おむすび』は、序盤の本筋でもあった“ギャル編”が朝ドラの視聴層と合っていないと言われ、物語に大きな起伏も少なかったことから評判がよくなかった。10月24日放送回は、視聴率12.4%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)と、朝ドラとしては考えられない低い数字となっていた。
その後は少し回復の兆しはあるものの、直前の朝ドラ、伊藤沙莉(30)主演の『虎に翼』が週平均で16~17%の視聴率をキープしていたことを考えると、やはりかなり低い数字である。
「『おむすび』の不評の理由の1つには、主演である橋本さんの表情にも問題があると指摘されていました。脚本・演出の意図通りではあるでしょうが、橋本さん演じる結の表情の暗さや、後ろ向きな性格が好きになれないという視聴者が多かったようです」(テレビ誌編集者)
結は、阪神・淡路大震災や、結目線では好き勝手して家族に迷惑をかけてきた仲里依紗(35)演じる姉・歩の存在もあって、消極的な性格になっていて、ずっと「寂しそうな顔」(劇中評)をしていた。それがギャル友だちとの交流や姉との和解を経て自分らしさと、本来の明るさを取り戻していくという展開だったが、その“前フリ”が不評だったようで、
《まわりみんなが心配してくれている中不貞腐れてばかりの主人公は共感できないばかりか嫌気がさす》
《ヒロインがもう少し元気があって明るい性格なら応援できるのに》
《なんだか機嫌悪そうな感じで農作業(※実家の手伝い)してる描写は本当に見るのも気分悪くなります》
といった声がSNS、ネットには寄せられている。
「ただ、『おむすび』は第6週(11月4日~8日)で、表向きは“伝説のギャル”として自由に生きていた姉・歩の抱えてきた心の中が深く掘り下げられて、結とも和解。視聴者の間でも長らく謎だった歩の現在の職業が“カラオケの映像に細々と出演している女優”だと明らかになる展開も面白く、さらに、以前からカラオケ映像に歩が映るシーンがさりげなく描写されていたことから"伏線回収”と話題となりました。
姉との確執がなくなった結は本音で“なりたい”と言ってギャルになり、晴れやかで愛らしい笑顔を見せて、《ギャル姿が可愛い》と視聴者からも大好評。これまで不人気の大きな理由だった結の表情や性格の問題も解決し、物語もここから大きく動いていくと見られています」(前同)
第7週(11日~)の予告では、結と佐野勇斗(26)演じる高校球児・四ツ木翔也との恋愛や、それに関連して結らギャル軍団が野球の試合を華やかに応援する姿、そして結がついに「ウチ、栄養士やりたい」と、将来の進路をしっかり決める姿が紹介されている。
「これから『おむすび』は舞台を福岡から、結の故郷である神戸に舞台を移し、彼女が栄養士を目指していくドラマが描かれていくようです。
歴史的な低視聴率やパワハラ疑惑報道など穏やかではない話が続く『おむすび』ですが、姉との確執という悩みが解決し、今後、ずっと見ていられる橋本さんの美しい笑顔が増えると思われるのは、大きなプラスポイントになりそうですね。あとは、舞台を変えた神戸編で、視聴者を釘付けにする面白いストーリーが描かれるか――危機脱出にはやはり、そこが最も重要ですよね」(同)
冷たい逆風に吹かれている『おむすび』だが、V字回復はあるだろうか――。