橋本環奈(25)主演の朝ドラ『おむすび』(NHK大阪放送局作)は、初週の世帯視聴率(ビデオリサーチ調べ/関東地区)は16%台でスタートしたものの、ギャルがフィーチャーされた第4週で週平均12.9%に沈没。その後、舞台を糸島から神戸に移して14%台に戻したものの、専門学校に通い始めた第9週から再び失速し、複数回12%台を出す低調ぶりとなっている。
同ドラマは、平成元年生まれのヒロイン・米田結(橋本)が、どんなときでも自分らしさを大切にする“ギャル魂”を胸に、栄養士として人の心と未来を結んでいく平成青春グラフィティ。
朝ドラの平均視聴率ワースト1位は、2009年度後期に放送された倉科カナ(36)主演『ウェルかめ』の13.5%。一方、『おむすび』は12月9日から放送された第11週の段階で13.8と、このままズルズル数字を下げてしまえば、ワーストを更新してしまうかもしれない。
最近放送の第12週「働くって何なん?」(12月16~20日)では、結(橋本)が、恋人・翔也(佐野勇斗/26)が野球部に所属している電器会社の社員食堂に勤めることになった。しかし、食堂のリーダー・立川(三宅弘城/56)は、栄養士なんかいらないと不機嫌そうに言い放つ。一方、翔也は肩に痛みを感じ、肩関節唇損傷ではないかとおびえる。
そんな中、幼なじみの陽太(菅生新樹/25)が出張で神戸にやって来て、米田家に宿泊。父・聖人(北村有起哉/50)、母・愛子(麻生久美子/46)が近況を聞くと、陽太はIT企業で奮闘しているという。そこで愛子は、理容店のホームページを作ってくれないかと陽太に頼むが、聖人はそんなもの必要ないと言って険悪なムードに……という展開。
社会人編になり、無理解な上司が出てきて苦労したりと、従来のヒロイン成長パターンになったかと思われたが、翔也の肩の痛み、父母の揉め事など、またしても周囲を描きすぎてヒロインの存在感が薄い。ただ、本作は「人の心と未来を結んでいく」物語なのだから、ヒロインは周囲を応援する役目。存在感が薄くとも仕方ないのだがーー。