■愛子・麻生久美子のほうがギャルっぽい?

 そもそも「人の心と未来を結んでいく」という調整型の物語と、「好きなことを貫く」というギャルというキャラを合わせることに無理があったのではないだろうか。物語がいつもふわふわした印象があるのは、そのせいなのかもしれない。

 始まってそろそろ3か月で中盤に入る本作。20日放送の第60回で、夫婦ゲンカして家出していた愛子(麻生)が、「私はお父さんの下で働いてるんじゃなくて、お父さんと一緒に働いてるの!」と、結(橋本)の前で聖人(北村)に訴えている。これは、“人は寄り添って生きる”ということだろう。

 そんな母の言葉を胸に、野球ができなくなった翔也(佐野)に寄り添い、「人の心と未来を結んでいく」ギャル栄養士として成長する結の姿に期待したい。(ドラマライター・ヤマカワ)

■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。