■日テレとTBSはフジ“月9”をつぶしに行っている!?

 もともと日テレはゴールデン帯のバラエティ番組に強く、月曜は19時から『有吉ゼミ』、『世界まる見え!テレビ特捜部』と同時間帯のコア視聴率トップの番組がズラリと並ぶ。このバトンを21時の『しゃべくり007』も受け継いでいるのも影響しているだろう。

「『しゃべくり007』は今年で15年周年になる長寿番組。通常は長く続くことでマンネリが出てくるものですが、同番組では長く続いていることが強みになっている。“○年ぶりの登場!”や、逆に“旬な○○さんが初登場!”が告知ポイントになるなど、長く続けてきたからこそ強さがあり、番組は成熟度を年々増しています。

 たとえば、新庄剛志監督(51)がいい例ですよね。北海道日本ハムファイターズの監督就任後初のバラエティ番組出演に、2021年12月放送の『しゃべくり007』を“逆指名”していますが、その回では、“実は『しゃべくり007』がプライム枠に移動した2008年10月20日の初回放送のゲストが新庄さんだった”という意外な縁が紹介され、大盛り上がりでした。

 MC陣の3組もチームワークが高く、番組を上手く仕切った上で、逆に“ゲストに振り回される”といった面白い展開も楽しめるのが強みなんですよね」(前出の制作会社関係者)

 トップ芸能人、一流著名人のトーク、そして実力派3組の爆笑必至のやり取りが楽しめるトークバラエティ番組『しゃべくり007』と、普通では絶対に見られない非日常のドキュメントが楽しい『クレイジージャーニー』。両者は全くジャンルが違うため、視聴者を取り合うこともないと考えられる。それだけに、フジテレビの“月9”に与えるダメージは計り知れない。

「『しゃべくり』と『クレイジージャーニー』が月曜夜9時に横並びするようになって、フジ月9はさまざまな角度から攻撃を食らい、視聴者をどんどん奪われている感じですよね……。

 日テレとTBSは、フジテレビドラマの最高のブランド月9を完全につぶしに行っています。もはや月9はキャストや脚本がどうのこうのではなく、構造的にかなり険しい場所に立っていると言えそうですよ」(前同)

「視聴率男」と呼ばれ月9主演の常連だった木村拓哉。大切な場所が脅かされている今、新垣結衣、白石麻衣、北村匠海、赤楚衛二、堀田真由、そして復活の坂口憲二らを従えて、超一流の輝きを見せることができるだろうか――。