■「トカゲのしっぽ切りで幕引きさせてはいけない」
まず1月13日配信の『スポーツニッポン』は、中居サイドに対し、レギュラー番組のある民放各局が聞き取り調査を行なっていることを伝えているが、鎮目氏は「示談を依頼した側、つまり“加害者”だけに話を聞いても仕方ない」と話す。
「たとえて言うなら、いじめっ子の話だけ聞いて、いじめられている子の話を聞かないという構図ですよね。いじめっ子が“謝ったから終わり”と言ったら、その問題はもう終了……とはならないじゃないですか。いじめっ子の話だけきいて何が判断できるのかという話です。
フジテレビも現状では“局員は関与していない”としていますが、その調査はどのようにして行なわれたのかは不透明で、全く真相に迫れていないと感じられます。本来、自社の社員をかばうことが“いい会社”ではなく、ダメなものがあれば責任を取らせることで会社の価値が上がるものなのに、フジはそれを怠ったのではと。今回の株主の『ダルトン』の書簡は、それにメスを入れるものと言えます」(鎮目氏=以下同)
幹部の出社停止報道があっても、ダンマリを決め込んでいるフジ。Xでは《このまま退社&トカゲのしっぽ切りで幕引きさせてはいけないよね》といった厳しい声もあがるなか、「ダルトン」の訴え通り、フジは第三者委員会を設置することになるのか。鎮目氏は「しないとまずい」という見方を示す。
「4月には番組改編が控えています。株主には編成方針を説明しなくてはいけませんが、このままだとツッコミが入らざるを得ない状況だといえるでしょう。それに間に合うように、少なくとも社外の目からなる第三者委員会を立ち上げて、調査する体制を見せないと株主は納得しません。このままでは、真摯に向き合っているようには見えない。そんな局がつくる番組を、視聴者は楽しめるのかというモヤモヤが残ります」