■被害女性X子さんはフジテレビに怒り心頭で……

 中居と被害女性X子さんの間で何が起こったのか、何が真実なのか突き止めるためには、両者の間をつないだとされるフジテレビ幹部社員のA氏、そして中居本人もしくは代理人弁護士、X子さんもしくは代理人弁護士へのヒアリングが必要になってくるはずだ。

「港社長は会見で《社員への聞き取りや通信履歴などを含めて》と説明しましたが、今後立ち上がる調査委員会はA氏にはさらに詳しく話を聞くことはできるでしょうが、中居さんとX子さんには守秘義務契約があり、これを簡単に突破することはできないはずです。また、X子さんがフジテレビに対し、かなりの怒りを示していることもあり、協力が得られるのかも現状は見えていませんよね……」(前出の民放キー局関係者)

 1月8日発売の『週刊文春』では、X子さんが新たな告白をし、X子さんが中居から《意に沿わない性的行為を受けた》と彼女の関係者も証言。X子さんが当時、仕事上のつながりが深かったアナウンス室部長・佐々木恭子アナウンサー(52)に相談していたこと、佐々木アナが問題に真摯に対応できていなかったとも記事では指摘していた。

 1月17日発売の『週刊ポスト』(小学館)の取材に、X子さんは関与を認めないフジテレビの姿勢について「ビックリします」と話し、「そういう会社だよな」とあきらめの気持ちが強いとも明かしている。

 前出の民放キー局関係者は続ける。

「そしてそもそも、調査をするのが第三者委員会ではなく、第三者である弁護士を中心とする調査委員会といいますからね。そんなことはないと信じたいですが、万が一にもフジテレビ側に都合のいい組織だとしたらとんでもない話ですし、厳格な調査がなされないと思える調査委員会であるならば、X子さんサイドは協力しないでしょう。

 ただ、幹部社員のA氏と中居さんへのヒアリングだけではトラブルの真相を解明することはできない。守秘義務契約、X子さんのフジテレビへの不信感と強い怒り――これらがハードルとなり、調査が上手く進まないのではないか、時間が相当かかってしまうのではないか、という話がテレビマンの間でも出ていますね……」

 トヨタ自動車、NTT東日本、明治安田生命保険、アフラック生命保険、第一生命保険、日本生命保険、日産自動車、花王、セブン&アイ・ホールディングス、日本マクドナルドホールディングスといった日本を代表する50社以上の企業が、フジテレビで放映するCMを差し替えるなどの措置を取ることが決定。

 未曾有の危機に直面しているフジテレビ――調査委員会はトラブルの真相を早急に解明し、視聴者とスポンサー企業の信頼を取り戻すことはできるのだろうか。