■「日枝出てこい!」爆笑問題の漫才が現実化か

 フジテレビの対応を、同局の番組に出ているタレントや識者たちも厳しい目で見ている。

 社会学者の古市憲寿氏(40)は1月23日、『めざまし8』(フジテレビ系)に出演。フジテレビの経営陣の一掃を訴えた。

 古市氏はフジテレビに対し、「もう企業としての体をなしてないと思います。もうフジテレビに出られなくなってもいいから言うんですけど、やっぱりフジサンケイグループ代表の日枝さんを中心とする経営陣が1回どいてもらわないと、どんな問題も収束しないと思うんですよ」とコメント。

 続けて、「普通に考えてこういう影響力のある企業として87歳の方が、数十年にわたって権力を持つ、いまだに人事権とか影響力を持つのはおかしいと思うんですよ」とし、「放送法と電波法に守られた許認可事業をしている極めて公益性の高い企業が、1人の方が影響力を持っているのは絶対的によくない。それは日枝さんもよくなかったし、それを許してきた会社の幹部、総務省もよくなかったかもしれない」と、フジサンケイグループ代表・日枝久氏(87)の名前を出して指摘。

 そのうえで「日枝さんを含めて経営陣が1回どいてもらわない限りは、社会の信用は取り戻せないのでは」と言い放ったのだ。

 古市氏が名前を出して批判した日枝氏は、フジテレビジョンの編成局長などの要職を歴任し、1988年には同社の代表取締役社長に、2001年に代表取締役会長に就任。現在に至るまでフジサンケイグループ代表を務めている。

 そんな日枝氏の名前を、爆笑問題太田光(59)も漫才中に叫んでいた。

 爆笑問題は1月1日放送のお笑い特番『新春!爆笑ヒットパレード2025』(フジテレビ系)で漫才を披露。太田が「とにかくこの番組だけはずっと長く続けてほしいなと思います。ただね、その前にね、フジテレビが潰れます」とぶっこむと、田中裕二(60)は「やめろ! 今、シャレになんないんだから」とツッコミを入れていた。

 さらに太田は「今年が正念場だと思います」や「フジテレビね、新しい番組が始まるんですよ。タイトルがね、『だれかtoだれか』。みんないなくなっちゃうから。どうなってんのフジテレビ。Aプロデューサーって誰? 日枝! 日枝出てこい!」と叫び、スタジオの笑いを誘っていた。

 民放キー局関係者が話す。

「日枝氏はいまだにフジテレビで絶対的な影響力を持っているとされ、“日枝氏の言ったことは絶対”というぐらいの権力を持っていると言われる“フジのドン”。安倍晋三元首相(享年67)とはゴルフや会食に行く仲でもありましたし、その時々の政権とも深い親交があると言われています。

 フジテレビに対し、同局の株を7%持つとされ“物言う株主”として知られる『ダルトン・インベストメンツ』が書簡を2通送ったということが明らかになっていますが、実は昨年にも同社は、日枝氏率いるフジHDの体制を厳しく批判する声明を出していたんです」