■菅政権時には『バイキング』へ圧力!?
『バイキング』時代から坂上を筆頭に、番組コメンテーターらは政権や与党批判を積極的に展開。
2020年のコロナ禍、コメンテーターを担当していた元宮崎県知事の東国原英夫氏(65)と元経済産業省官僚の岸博幸氏(60)は、当時、後手後手に回っていた政権の新型コロナウイルス対策を厳しく批判。
2021年12月の番組では、同年10月末に行なわれた衆議院選挙で自民党の泉田裕彦衆院議員(60)が同党の星野伊佐夫新潟県議(83)から「裏金を要求された」と告発した問題を特集。
政治と金の問題について、お笑いコンビ・おぎやはぎの小木博明(51)は「岸田(首相)さんが党改革をする、と。あんなに言っていたんだから、こんなチャンスないじゃないですか、党改革するのに。ぜひやってほしいですね。これでできないようだったら岸田さんはおしまいです」とコメントする場面もあった。
■“フジテレビのドン”と安倍元首相は「ツーカーの仲」
制作会社関係者が話す。
「芸能人の不倫問題などのスキャンダルを巡って、コメンテーターが好き勝手発言することに、芸能プロダクションからクレームが来ることもあったようです。ただ、それ以上にフジ内部で問題視されたのが政権批判のほうだったといいます。
『バイキング』では安倍政権、菅政権をこき下ろしていましたからね。たしかに乱暴な物言いもありましたが、それらはもともとは国民感情から来るもので、坂上さんたちのスカッとした発言は視聴者からも支持を得ていました。
ところが、これを問題視した菅政権の幹部から“いったいどうなっているですか?”“中立な放送ができていないのではないか”と、“フジテレビのドン”である日枝久氏(85)に連絡がいったそうなんです」
日枝氏はフジテレビジョンの編成局長などの要職を歴任し、1988年には同社の代表取締役社長に、2001年には代表取締役会長に就任。現在もフジサンケイグループ代表を務めている。
「日枝氏はいまだにフジテレビに院政を敷いているといい、“日枝氏の言ったことは絶対”というぐらいの権力を持っている人。安倍元首相とはゴルフや会食に行く仲でもありましたし、菅政権ともその流れで親交があったと見られます。
その日枝氏が政権幹部から連絡を受け、“厳しい指示”を局上層部を通じて現場に通達。それで『バイキング』は大人しい番組にならざるを得なくなり、結果的に潰されてしまったと、一部でささやかれていますね」(前同)