■日テレが狙うプロダクションと「Win-Win」のスピンオフ戦略

『3年D組』の隣、というとーー?

「D組の隣ですから、C組ですよね。実は、地上波で放送される『3年D組』と同時進行で、Huluで配信されるスピンオフドラマ『3年C組』も撮影するというんです。

 地上波で流す『3年D組』には芦田さんなど数字が取れそうな名のある俳優に出てもらう一方で、『C組』には各芸能プロダクションが推す、“まだ知名度は弱いけど将来有望な子”に出てもらうと。バーター交渉ではないですが、日テレとしては土曜日22時の『3年D組』には人気俳優が出せるし、事務所サイドとしては、地上波ではなくHuluですが若手俳優にチャンスが貰える。

 日テレも芸能プロダクションも、お互いにWin-Winなキャスティングとなると言えるんです」(前出の制作会社関係者)

 そして、日テレは自局の情報番組を利用して、メインの『3年D組』だけでなく、Huluで放送されるという『3年C組』もアピールしていくようだ。

「朝の情報番組『スッキリ』の後番組として4月3日からスタートする『DayDay.』や、9時まで拡大される『ZIP!』で押し出していくと見られていますね。

『スッキリ』の9時台では、9人組のガールズグループ『NiziU』や、ボーイズグループ『BE:FIRST』を誕生させたオーディション企画『THE FIRST』をHuluと連動して行なった“実績”がありますからね。4月から再編される朝の情報番組で『3年D組』、そして『C組』のことが大特集されるのではないでしょうか。

“民放の王者”日テレの恐ろしいまでに考えられた連続ドラマの戦略が、『3年D組』と『3年C組』で実行されるということでしょうね」(前同)

 地上波とネット配信の双方を駆使した高度な戦略を立てているという日テレ。『3年D組』と『3年C組』が、新たなドラマ戦略のビジネスモデルとなりそうだ――。