■視聴者からもっとも疑われている妻・京子の怖さ
赤沢京子(西田)は、刑事である夫(藤本)が心麦(広瀬)に「私がこの世で一番許せないのは、ウソをついて、罰から逃げようとする犯罪者だ。人を陥れることに罪悪感を感じないやつも、この世にはいるんだよ」と告げる際、とても意味深な表情で聞いていた。
また、多くの視聴者をざわつかせたのが、第3話の心麦と京子がカフェでネコの顔をモチーフにしたケーキを食べる場面。京子が「あ~、かわいいっ。でも、こういうのってどこから食べていいか悩むわよね~」と言いながらも、容赦なくネコの顔の真ん中にフォークを突き刺して、「ん、おいしい! 心麦ちゃんは食べないの?」とあっけらかんと言い放つシーンだ。
そのほかにも、やたら心麦にハグをしたり、親身になるシーンが多いことから逆に怪しく感じる視聴者は多く、
《赤沢刑事夫人の京子さんは心麦を気にかけてくれつつ何か怖い。猫ちゃんのケーキの顔の真ん中にフォークぶっ刺してた》
《赤沢さんの奥さんが「どこから食べたらいいかわかんな〜い」って言いつつ真ん中からザックリフォーク入れたのなんか意味あるのかな。猟奇的な京子?》
といった疑いの声が多く寄せられている。
そんな、SNSが沸騰している話題作『クジャクのダンス』は、他のドラマとどんな違いがあるのか。また、今後のキーパーソンはどのキャラクターなのか――。本作をじっくりと考察しているというドラマライター・ヤマカワ氏はこう分析する。
「ラーメン店店主の染田が春生(リリー・フランキー)の手紙を偽装したと供述しているのに、心麦は春生の手紙を信じると宣言した、考察を困難にさせる、真偽が大胆に反転する仕掛けには驚きましたね。
原田知世さん(57)、田中圭さん(40)らが出演した『あなたの番です』(19年4月期/日本テレビ系)などの小さな伏線を積み上げて考察を誘う、謎解きゲームのようなミステリーとは一線を画しています。
気になる今後のキーパーソンは、春生から衝撃的な告白(※すべてをお話ししようと思います発言)を聞いている友哉(成田)です。次回の第4話で誰かが彼と面会しているので、そこで何かが起こるのでしょう」
空前の考察ドラマブームを作った『VIVANT』は、第4話で物語が根本からひっくり返るとんでもないどんでん返しが話題になった。そのため、『クジャクのダンス』も第4話(2月14日放送回)で急展開を迎えるのでは――と期待する声もあるが、果たして……。
ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。