■ご注意! スキマバイトの罠

 最後に、スキマバイトに関する注意点について書いておこう。

 ネット掲示板やSNSなどで、仕事の内容をつまびらかにせず、犯罪の実行者を募集する「闇バイト」。その魔の手は、スキマバイトの一般求人にも伸びている。

 転職アドバイザーとしてシニア世代の相談を受けることも多い藤木俊明氏は、こう警鐘を鳴らす。

「闇バイトを募集する側も、中高年に目を付けているんですよ。受け子として中高年男性が来ると、一見では怪しまれにくく、相手側も安心して警戒を解きやすいんです」

 かつて、スキマバイトサービス最大手のタイミーでは、「道で猫を探すバイト」として夜中の3時間に7500円という高額報酬という、不審な求人が掲載され、SNS上で「闇バイト求人では」と話題になったことがある。

 同社は速やかに、この求人を削除、求人公開前に全件を確認するシステムを導入したという。

「うまい話にすぐ飛びつかず、怪しいと感じたら周りに相談しましょう」(前同)

 また、労働団体『連合』の調査によると、約47%の人が一度は「求人情報と実際の仕事内容や賃金が違った」などのトラブルを訴えている。

 自分の身を守るのは自分、と知っておこう。(取材:久保純)

藤木俊明(ふじき・としあき)
シニア起業ジャーナリスト、副業評論家、コンテンツ・メイカー。
早稲田大学卒業後、リクルート、ぴあを経て、現在は有限会社ガーデンシティ・プランニング代表取締役。
TAIGA(たいが)
お笑い芸人。1975年、神奈川県出身。2014年、R-1ぐらんぷりファイナリスト。オンラインフード配達を行うウーバーイーツ芸人の顔も持つ。