■TAIGA氏参戦! ウーバーイーツで働いてみた
さて、運輸業といえば今、注目されるのがライドシェアドライバー。自家用車&普通免許で、好きなタイミングに好きなだけ働けるとあって、まさに副業にピッタリなのだ。とはいえ、現在は個人タクシー事業者の免許を取得するか、特定のタクシー会社に所属せねばならず、敷居が高い。
そこで記者がチャレンジしたのは、同じ運輸業でもウーバーイーツのほう。
客がアプリで注文した料理などを代わりに自宅や職場などに配達するサービスで、コロナ禍の際に爆発的に普及した。自転車さえあれば、気軽に始められる。
「ウーバーイーツ芸人」の顔も持つお笑い芸人のTAIGA氏(49)も、ウーバーイーツを副業として始めて5年目のベテラン。妻と息子を養っている。
「こんなに融通の利くバイトはないんじゃないですかね。今すぐ始められて、辞めたければ、いつでも辞められます。年下の店長に怒られたりだとか、そういった煩わしい人間関係で悩むこともないのが魅力ですね」(TAIGA氏)
実際に記者もアプリをダウンロードし、働いてみることに。商品を運ぶための四角いバッグを入手する必要はあるが、ネット上で中古品が格安で取引されていたので、そちらを購入した。
自宅で待機していると、ほぼ20秒ごとに新規の依頼案件を知らせる通知が。1件につき300円のものから600円のものまで、値段にもばらつきがあるようだ。まずは移動距離が2~3キロの、手軽そうな案件を受けてみた。
注文に沿って指定の飲食店に伺い、商品を受け取って依頼主の住所まで運ぶ。最初はやり方がよく分からなかったが、それも初めの1回だけで、慣れれば単純な作業しかない。
「初めはあまり稼げなかったんですが、やっていくうちに、どこで待機していたほうがいいかとか、効率よく稼げる方法を学んでいきましたね」(前同)
記者の場合、久しぶりに漕いだ自転車は爽快だったが、それも最初の2時間だけのこと。10キロほど走った頃から足が上がらなくなり、シニア世代の配達員にビュンビュン抜かされる始末。10件こなすのに8時間かかり、手にした報酬は4240円だった。
「体力に自信がない人は、バイクで配達するのもオススメ。自分は一日に2万5000円くらいバイクで稼いだこともあります」(同)
今回の取材で、記者が手にしたのは13時間半で1万685円。目標の3万5000円にはほど遠いが、週末も効率よく働けば、けっして無理な目標額ではない。
最後に、副業評論家で、シニア起業ジャーナリストの藤木俊明氏が、労働の未来をこう占った。
「今後、日本は圧倒的な人手不足になります。スキマバイトは、副業で社会における自分の価値を試す、いい機会になるでしょう」